髪をおしゃれに楽しむために髪を染める方はたくさんいますが、実はそのヘアカラー剤の成分にアレルギー物質があることをご存じでしょうか?
今回はヘアカラーに欠かせない成分である「ジアミン」について解説していきます。
ジアミンアレルギーでも使える白髪染めも紹介していくので、必見の内容になっています!
美容師 / webライター
メガネ
美容師免許取得後、美容室を勤務して8年。現在は親が経営する美容室で事務をやりつつ、Webの知識も併用してWebライターとして活躍中。 美容師勤務中の手荒れの経験から、体の内側から髪をきれいにする術を研究している。ヘアケアからヘルスケアなどの、幅広い知識で記事を執筆中。 「薄毛に特化したヘッドスパ」が得意で、美容師時代もお客様から指名をよく受けていた。
ジアミンとは?
ジアミンとは、現時点でカラー剤に欠かせない成分になっています。
アレルギーになる悪者の存在としてもよく耳にする名前ですが、それでも使われ続けるのは、カラー剤としての役割がかなり大きいからです。
カラー剤とは、白髪染めも含めて発色の良さが大事になります。
そもそもジアミンは、酸化染料のひとつです。
酸化させることで、発色がよくなります。
▼酸化染料の染まり方
・パラフェニレンジアミンが過酸化水素により酸化されます。
・酸化されることで巨大化し、色として目に見えるようになり、発色して髪内部にとどまります。
・巨大化することで、キューティクルの外側に出られなくなります。
※引用:DEMIより
酸化染料の中でも、ジアミンは特に発色がいいとされています。
少ない染料を使っていても、ジアミンによって発色がよくなるため、コスト面でもジアミンは欠かせません。
また、発色の良さだけでなく、色持ちもよくなります。
それだけ様々な効果によって、カラー剤や白髪染めにジアミンがよくつかわれるのはこのためです。
ジアミンアレルギーの代表的な症状は?
ジアミンは、カラー剤として欠かせない成分と紹介しました。
しかし、アレルギーの症状が出ることで有名になってしまったのも事実です。
症状としてはわかりやすく、ヘアカラーをした後にかゆみが出て、頭皮の周辺が赤く腫れあがってしまいます。
具体的には、ヘアカラーの翌日以降も継続するような「かゆみ」や「ぶつぶつ」などです。
頭皮、生え際、耳などに初期症状が出ることが多く、赤くなって腫れる場合もあります。
症状が重度になると、薬剤を塗布していないまぶたや顔全体が腫れたり、水ぶくれが破れて汁がでたりすることもあります。
※引用:hoyuより
ヘアカラーをしてすぐにアレルギーの症状が出る人もいます。
それだとヘアカラーが原因だとすぐわかりますが、中には施術をして1日経ってからかゆみが出る人もゼロではありません。
気付きにくいケースもあるので、違和感があるのなら皮膚科にすぐ診てもらいましょう。
ジアミンアレルギーとは?
上記でも少しジアミンアレルギーは、かゆみが出ると紹介しました。
しかしさらに大事なことを紹介するので、ジアミンアレルギーで1度でも悩んでいる人は要チェックです。
じつは、我慢をして何度もカラー剤を続けているとよくありません。
それは1度でもジアミンアレルギーの症状が出れば、2回目以降は症状がひどくなるからです。
〇アレルギーの場合、一旦症状が治まっても、再度使用すれば発症し、次第に症状が重くなり、全身症状を呈することもある。
○低年齢のうちに酸化染毛剤で毛染めを行い、酸化染料との接触回数が増加すると、アレルギーになるリスクが高まる可能性があると考えられる。
※引用:厚生労働省より
また、ジアミンアレルギーは、1度発症してしまうと治せません。
カラー剤や白髪染めを使わなくなって時間が経ったからといって、安易なヘアカラーの再開はやめておきましょう。
しかも、ジアミンを避けたカラー剤を使ったとしても、違う染料に反応するといったリスクはゼロではありません。
ジアミンアレルギーだと思っていたら、違う染料に反応している可能性があるからです。
しっかり病院でアレルギー検査を受けて、原因が何なのか診てもらいましょう。
ジアミンアレルギーでも使える白髪染め(カラー剤)はあるの?
あくまでジアミンアレルギーは、ジアミンに反応するアレルギーです。
原因がはっきりとジアミンだとわかれば、対策にしようはあります。
それは「ジアミンが入っていないカラー剤や白髪染めを使う」ことです。
ジアミンアレルギーでも使える種類もあるので、以下の3つをチェックしてみましょう。
もちろん、それぞれにメリットやデメリットもあるので要チェックです。
ノンジアミンカラー
ノンジアミンカラーとは、名前のとおりジアミンが入っていないカラー剤です。
ジアミンは発色がいい染料だと紹介しましたが、ジアミンが入っていないというデメリットもあります。
ただし、ノンジアミンカラーのデメリットを帳消しにできる美容師さんがいるのも事実。
ヘアカラーに詳しい美容師さんだと、希望の髪色に染めてもらえる可能性があることだけは覚えておきましょう。
もちろん、それだけ繊細なカラー剤なので、セルフで使えるノンジアミンカラー剤はほぼありません。
必ず美容室で染めてもらうようにしてくださいね。
これらのデメリットが気にならないのなら、ジアミンが入ったヘアカラーとほぼ同じ。
頭皮の負担も少ないので、ジアミンアレルギーで悩んでいる人は、まず試す価値があるカラー剤ですね。
ヘアマニキュア
ノンジアミンカラーで満足できない人や、白髪染めの代わりを探している人は、ヘアマニキュアがおすすめです。
通常のカラー剤とは違い、ヘアマニキュアは髪の毛の表面に色素が付着して髪を染めます。
ジアミンを必要としないので、気軽に髪を染められるでしょう。
髪の毛の表面に色素を付けるという特性上、どうしても上記のようなデメリットが際立ちます。
白髪染めのために使う人は、特に気にならないでしょう。
しかし、それ以外の髪を明るくしておしゃれを楽しむ人には、少し物足りないかもしれません。
カラートリートメント
自宅で気軽に髪を染めたい人は、カラートリートメントを使いましょう。
名前のとおり、トリートメントとカラー剤を合体させたようなアイテムです。
髪を染めながら、サラサラに仕上げてくれるので、失敗も最小限に抑えられます。
ただし、気軽に使える代わりに、カラー剤のメリットは半減します。
特に一発で髪色が変わるわけではないので、それだけは特に注意しましょう。
ジアミンアレルギーでも使えるカラートリートメント5選!
ジアミンアレルギーの人は、気軽に髪が染められるカラートリートメントを使いましょう。
- できるだけトリートメント成分が多いものを選ぶ
- 植物染料を使ったカラートリートメントを選ぶ
- 色味をチェックして選ぶ
これらのポイントを抑えた選び方をすると、失敗しにくくなります。
希望の髪色によっては、選び方に少し違いがありますが、基本として覚えておいてください。
クレイエンス クレイスパカラートリートメント 235g ¥3,740(税込)
クレイエンスのクレイスパカラートリートメントは、ノンジアミンが入っていません。
ジアミンアレルギーでも問題なく使えます。
それに加えて、クレイ成分によって髪をきれいにケアできる点も魅力のひとつ。
髪を染めながらヘアケアできるアイテムは少ないので、髪もきれいにしたい人は試してみましょう。
気軽に使えるポンプ式なのも魅力的ですね。
色味としては、モカブラウンとキャラメルブラウン、アッシュブラウンの3種類。
ナチュラルに髪を染めたい人にもおすすめのラインナップとなっています。
HANAオーガニック カラーコンディショナー 180g ¥3,300(税込)
オーガニック系のアイテムが好きな人は、HANAオーガニックのカラーコンディショナーを試してみましょう。
天然成分が9割以上を占めているので、ジアミンアレルギーも入っていません。
化粧品ブランドが作ったアイテムなだけに、頭皮の負担を考えるのなら無難なアイテムになります。
パッケージもおしゃれなのもありますが、香りがいいと評判なのもポイントのひとつです。
また、ダークブラウンだけでなく、アッシュブラウンも用意されています。
アッシュブラウンは透明感が出せる色なので、髪色もおしゃれに仕上げたい人にもちょうどいいでしょう。
エンシェールズ カラーバター 200g ¥2,933(税込)
エンシェールズのカラーバターは、市販でもよく販売されているカラートリートメントです。
価格としてもそこまで高くないので、カラートリートメントを試したい人にもちょうどいいでしょう。
それなのにトリートメント成分が、9割以上という点もコスパの良さを感じます。
また、色味も豊富な点も魅力のひとつ。
23種類もあるので、おしゃれを楽しみたい人にもおすすめです。
ただし、白髪が染まるアイテムではありません。
ファッションカラーの一つとして試してみてください。
アンナドンナ エブリ カラートリートメント 160g ¥1,540(税込)
アンナドンナのエブリカラートリートメントも、コスパがいいアイテムのひとつです。
白髪染めとしても使えるので、カラートリートメント初心者は、特に注目しておくべきでしょう。
また、14種類の色味が用意されているため、気軽に染められるアイテムだからこそ色を混ぜて使える楽しみまであります。
手に色がついても、石鹸などを使えばきれいに洗い流せる点も魅力的です。
素手で髪が染められるので、ハケを使ったヘアカラーが面倒な人にもちょうどいいでしょう。
ピアエンタープライズ かの子のハーバルヘナ22番 100g ¥2,860(税込)
カラートリートメントの中でも、ヘナを使ったアイテムもあります。
それがかの子のハーバルヘナです。
ヘナとは植物由来の染料なので、ヘマチンが入っていないのはもちろん、植物性なので安全性も高くなっています。
また、ヘアカラーに必要なアイテムも揃ってくれているので、準備に手間がかかりません。
放置するのに少し時間がかかりますが、白髪もしっかり染まります。
白髪染め用のカラートリートメントを探している人も安心です。
さいごに
1度ジアミンアレルギーになると、通常のカラー剤や白髪染めは使えなくなってしまいます。
現在ではヘアカラーをするのが当たり前の時代。
髪を染められなくなると、周りの目が気になる人こそ、ジアミンフリーのカラー剤を使いましょう。
どれを使えばいいかわからない人や、気軽に髪を染めたい人こそカラートリートメントを使ってみてください。
価格としてもそこまで高いものは少ないので、試す価値はありますよ。
もちろん使う前に、自分がジアミンアレルギーなのか、確かめておきましょう。
他の染料にもアレルギー反応があれば、上記で紹介したアイテムでもかゆみなどが出てしまうかもしれません。
使う前に医師に相談しておくと安心です。