美容師 / webライター
メガネ
美容師免許取得後、美容室を勤務して8年。現在は親が経営する美容室で事務をやりつつ、Webの知識も併用してWebライターとして活躍中。 美容師勤務中の手荒れの経験から、体の内側から髪をきれいにする術を研究している。ヘアケアからヘルスケアなどの、幅広い知識で記事を執筆中。 「薄毛に特化したヘッドスパ」が得意で、美容師時代もお客様から指名をよく受けていた。
季節の変わり目に髪の質感が変わる原因

「季節の変わり目は、なんだか髪の調子が悪い」と感じた経験はないでしょうか?
実際に、季節の変化は髪の質感に大きな影響を与えます。髪が急にパサつくだけでなく、中にはうねりや広がりが気になるといった悩みを抱える人は少なくありません。
その原因はひとつではなく、少なくとも以下の2つの要因が複雑に関係しています。
- 紫外線や空気の乾燥といった「外的要因」
- ホルモンバランスの乱れなどの「内的要因」
ここでは、まず髪の質感が変化する主な原因を詳しく見ていきましょう。
気温・湿度・紫外線といった「外的要因」
季節の変わり目に髪の質感が変化する最も大きな原因は、私たちが日々さらされている「外的要因」にあります。
例えば、空気が乾燥する季節は髪の水分が奪われてパサつきやすくなり、逆に湿度が高い季節は髪が空気中の余分な水分を吸ってうねりや広がりの原因となりかねません。
また、春から夏にかけて強くなる紫外線は、髪の表面を覆うキューティクルに深刻なダメージを与えてしまうので注意しましょう。
紫外線がキューティクルに与える影響について、以下の研究で報告されています。
健常毛髪・ブリーチ処理毛髪それぞれに医療用紫外線ランプ(UV-B、FL20S・E-30)を用いてUVB照射(115 J/cm²)を行った毛髪を,透過型電子顕微鏡によって観察し,キューティクル微細構造の変化を確認した(Fig.-5)。
紫外線照射によりキューティクルの微細構造のうち,最もSS結合の少ないエンドキューティクルに空洞(キューティクルホール)が発生していることがわかる³⁾。
※引用:株式会社資生堂 リサーチセンター|毛髪の紫外線ダメージ ー評価指標とダメージケアー より
少し専門的ですが、これは紫外線によって髪のキューティクルの内側にダメージによる空洞ができてしまうことを示しています。
このダメージが、髪のツヤを失わせて、手触りまで悪化させてしまうでしょう。
さらに、春先には花粉などが頭皮に付着し、かゆみや乾燥といったトラブルを引き起こすといったケースも珍しくありません。
頭皮環境やホルモンバランスといった「内的要因」
髪の質感は、紫外線などの外的な要因だけでなく、私たちの体の中、つまり「内的要因」によっても大きく左右されます。
特に季節の変わり目は、気温の変化に対応しようとして自律神経が乱れやすく、それに伴ってホルモンバランスも影響を受けやすい時期です。
自律神経の乱れは、頭皮の血行や皮脂の分泌バランスにも影響を与えます。
皮脂が過剰になればベタつき、少なくなれば乾燥を招くなどの頭皮環境が乱れるリスクを高めてしまうでしょう。
また、ホルモンバランスの変化は、髪の生まれ変わりの周期である「ヘアサイクル」に影響を及ぼしかねません。
そのため、秋には抜け毛が増えやすくなるとも言われています。
このように、季節の変動が自律神経などに与える影響は、血圧の変化だといった研究からも示唆されています。
さらに長期的な周期としては,寒暖差に伴う季節変動などがある.季節変動は,春から夏にかけて気温が上昇する期間では血圧が下がり,秋から冬にかけて気温が低下する期間では血圧が上昇する10).
※引用:心臓と血管の生理学 ~血圧を計測する人のために~ より
これは、体が季節の変化に対応して内部環境を調整している証拠のひとつです。
こうした体の反応が、巡り巡って頭皮や髪のコンディションにも影響を及ぼしていると考えられます。
今日から始めるべき「外側からのヘアケア対策」
髪の質感が変化する原因がわかったところで、次はその対策です。まずは、今日からでも始められる「外側からのヘアケア」を見直してみましょう。
季節の変わり目のデリケートな髪と頭皮を守るためには、以下の対策が重要になります。
- 保湿ケア:空気が乾燥しやすくなる季節には、保湿力の高いシャンプーやトリートメントで髪と頭皮にうるおいを補給する。
- 紫外線対策:紫外線は、夏だけでなく年間を通して注意する。髪用のUVカットスプレーや帽子、日傘などを活用してダメージを予防する。
- 頭皮ケア:頭皮用のローションで保湿するだけでなく、やさしくマッサージして血行を促して髪を育む環境を整える。
- 花粉対策:髪をコーティングする効果のある洗い流さないトリートメントを使い、帰宅時にブラッシングで花粉を払い落とすこと。
これらの外側からのケアを習慣にすることが、季節の変動に負けない髪を作る第一歩です。
健やかな髪を育む「内側からのインナーケア対策」
外側からのヘアケアと合わせて、ぜひ取り入れたいのが、体の内側から健やかな髪を育む「インナーケア」です。以下のような対策は、季節の変動に負けない髪の毛を作りやすくします。
- バランスの取れた食事
- 質の良い睡眠
まずは、基本となる「食事の見直し」から始めましょう。髪も私たちが食べたものから作られています。
髪の主成分となる「たんぱく質」はもちろん、健やかな頭皮環境を保つためのビタミンやミネラルをバランス良く摂りましょう。
特に、髪の材料となるたんぱく質の合成を助けるミネラル「亜鉛」は、非常に重要な役割を担っています。
生体内での亜鉛の機能は主に3つに分類され、タンパク質の構造維持や、種々の酵素反応の他、シグナル伝達過程に必須の因子として多様な役割を果たす。
従って亜鉛欠乏状態に陥ると、これらの機能の低下から多岐にわたる症状がもたらされる。
※引用:亜鉛吸収を向上させる食品因子の探索 ー亜鉛栄養研究の現状と今後の展望を含めてー より
これは、亜鉛が不足すると、体の様々な機能が低下し、不調が現れやすくなるということを示しています。きれいな髪を育むためにも亜鉛は欠かせません。
食事と同じくらい大切なのが、十分な睡眠と「ストレスケア」です。睡眠不足や過度なストレスは、自律神経やホルモンバランスの乱れを引き起こし、頭皮の血行不良などを招きます。
質の良い睡眠を心がけるのはもちろん、趣味の時間を作るなどして心と体をリラックスさせましょう。
これが、巡り巡って健やかな髪を育むことにつながります。
季節ごとに合わせた髪の悩みと最適なヘアケアの方法

四季がはっきりしている日本では、季節ごとに髪の悩みも変化します。
- 春:花粉や強まり始める紫外線
- 夏:湿気と強い日差し
- 秋:夏のダメージと抜け毛
- 冬:深刻な乾燥と静電気
それぞれの季節を快適に、そして美しい髪で過ごすためには、その時期に特有の悩みに合わせた最適なヘアケアを行ってください。
以下では、春・夏・秋・冬それぞれの季節について、具体的な悩みとそれに合わせたケア方法を解説します。
春は、花粉や紫外線などのダメージから髪を守るケアに集中する
春は過ごしやすい季節ですが、髪にとっては冬からの乾燥と、これから強くなる紫外線や花粉といった、複数の要因に注意が必要な時期です。
冬の間に失われたうるおいを取り戻し、春特有のダメージから髪と頭皮を守るケアを始めましょう。
まず「徹底した保湿ケア」は欠かせません。
乾燥した髪はダメージを受けやすいため、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が豊富なトリートメントで、髪のバリア機能を高めてください。
次に、春先から増え始める「紫外線対策」も意識しましょう。
まだ日差しがやわらかいからと油断してはいけません。
髪用のUVカットスプレーや帽子などを活用して、早めにケアの習慣化を目指してください。
また、季節の変わり目は頭皮環境も乱れがちです。
やさしくマッサージするなどして「頭皮の血行を促進」し、きれいな髪が育つ土台を整えてあげましょう。
アイテムを選ぶ際は、保湿成分に注目するのを基本とし、花粉の付着が気になる場合は、髪の表面をコーティングできる洗い流さないトリートメントなどを取り入れるのがおすすめです。
夏は、湿気と紫外線、汗に負けないためのヘアケアに専念する
夏は1年で最も紫外線が強く、また高温多湿の気候になるため、髪にとっては過酷な季節です。
主に以下の悩みに対応するケアを心がけましょう。
- 紫外線ダメージ:外出時は帽子や日傘に加え、髪用のUVカット効果のある製品を活用する。
- 汗や皮脂によるベタつき:洗浄力が強すぎるシャンプーは乾燥を招くため、やさしく洗えるアミノ酸系シャンプーなども活用して、1日の汚れをきちんとリセットする。
- 湿気による広がり:ベタつきを防ぐ軽い仕上がりのヘアオイルなどを選ぶと、湿気による広がりもカバーしやすくておすすめ。
強い日差しを浴びた日の夜には、ダメージを補修するための「集中保湿」を取り入れましょう。
保湿力の高いヘアマスクなどで、失われたうるおいと栄養を補給してあげてください。
秋は、夏のダメージを徹底ケアして抜け毛とパサつきを予防する
過ごしやすい気候になる秋ですが、髪にとっては夏の間に蓄積したダメージが表面化し、同時に1年で最も抜け毛が増えやすい、注意が必要な季節です。
夏のダメージケアと、冬に向けた準備を始める大切な時期と捉えましょう。
- ダメージ補修:夏の強い紫外線や湿気で弱った髪をいたわるために、傷んだ髪に栄養とうるおいを与えるアイテムを使用する。
- 頭皮ケア:ヘアサイクルの影響による抜け毛に備えるためにも、健やかな髪が育つための土台である頭皮環境を整えること。
- 保湿ケア:これから本格化する冬の乾燥に備えるためにも、使用するアイテムを見直す。
髪と頭皮の両方にうるおいを与えておくと、冬を快適に乗り切るための鍵となります。
アイテムを選ぶ際は、髪の主成分に近いケラチンなどの「補修成分」が豊富なトリートメントや、頭皮の血行を促す「スカルプケア」に特化した製品を取り入れてみてください。
冬は、乾燥と静電気を乗り切る保湿ケアに専念する
冬は1年で最も空気が乾燥する季節です。冷たい外気に加え、室内では暖房の影響も受けるため、髪は常に水分を奪われやすい環境に置かれています。
その結果、「深刻なパサつき」と「静電気」に悩んでいる方も少なくないでしょう。
- 「徹底した保湿」が最も重要: シャンプーやトリートメントはもちろん、お風呂上がりのヘアオイルや、日中に使えるヘアミストなどを活用する。
- 「静電気の防止」も大切なポイント: うるおいを補給すれば静電気は起こりにくくなるが、専用のヘアミストなどを使うのも効果的。
- 「洗髪時のお湯の温度」は意外な盲点:「熱いお湯を避ける」だけでも、頭皮の乾燥対策になる。38℃程度のぬるま湯で洗うこと。
アイテムを選ぶ際は、シアバターなどの「高保湿成分」が配合されているかに注目してください。
さらに、衣類との摩擦が気になる方は、静電気防止効果のある相手向きをひとつでも持っておきましょう。
季節のゆらぎに負けない髪にするための基本的なセルフケア習慣

季節ごとの特別なケアも大切ですが、それ以上に重要なのが、日々の基本的なセルフケアの積み重ねです。
以下では、季節の変動に左右されない髪の土台を作るための基本的な習慣をご紹介します。
さっそく、今日から実践できることを見つけていきましょう。
髪をきれいにする基本は「シャンプーの選び方」と「正しい洗い方」
季節を問わずきれいな髪をキープするためには、毎日のシャンプーから始まります。
基本だからこそ、一度ご自身の「洗い方」と「選び方」を見直してみましょう。
まずは「正しい洗い方」です。
- 予洗い:シャンプー剤をつける前に、38℃程度のぬるま湯で1分以上、頭皮と髪をすすぐ。シャンプーの泡立ちも良くなる。
- 泡立て:シャンプーは直接頭皮につけず、手のひらでよく泡立ててから、指の腹を使って頭皮をやさしくマッサージしながら洗う。
- すすぎ:すすぎ残しは頭皮トラブルの原因になるため、洗った時間の倍くらいの時間をかける意識で念入りに洗い流すこと。
次に「選び方」です。ご自身の頭皮のタイプに合わせてシャンプーを選びましょう。
乾燥が気になるなら「保湿成分が豊富なもの」を選んでおき、ベタつきやすいなら「さっぱりとした洗い上がりのシャンプーを選ぶ」といった基準で選びます。
もし迷ったら、洗浄力がマイルドで頭皮のうるおいを守りながら洗える「アミノ酸系」のシャンプーが、季節を問わずも使いやすくておすすめです。
正しい乾かし方を把握してきれいな髪をキープする
シャンプー後の濡れた髪は、表面のキューティクルが開いており、非常にデリケートでダメージを受けやすい状態です。
きれいな髪をキープするためには、正しい手順で素早く乾かしましょう。
まず「タオルドライ」では、髪をゴシゴシとこするように拭くのは避けてください。
キューティクルを傷つける原因になります。
タオルで頭皮と髪をやさしく押さえて、毛先を挟み込むようにして、丁寧に水分を吸収させましょう。
次に「ドライヤー」で乾かしてください。
タオルドライの後は、すぐにドライヤーを使いましょう。
髪から20cmほど離し、まずは乾きにくい髪の根元から風を当てていきます。
髪が濡れたままの自然乾燥は、雑菌の繁殖やダメージの原因となるため、必ず完全に乾かしきってください。
少しだけの手間をかけた「保湿ケア」と「頭皮マッサージ」でより髪を整える
基本のシャンプーとドライヤーに加えて、もう一手間をかけると、季節の変動にさらに強い、健やかな髪を目指せます。
まずは、ドライヤー前の「アウトバストリートメント」による保湿ケアです。
タオルドライ後の髪に、ヘアオイルやミルクなどの洗い流さないタイプのトリートメントをなじませましょう。
髪の表面をコーティングすると、ドライヤーの熱やその後の乾燥から髪を守り、うるおいを保つ手助けをしてくれます。
さらに、健やかな髪を育む土台となる「頭皮マッサージ」を行いましょう。
頭皮の血行が悪くなると、髪の成長に必要な栄養が届きにくくなります。
シャンプー中や、お風呂上がりに頭皮用ローションをつけた際などに、指の腹で頭皮全体をやさしく揉みほぐす習慣を取り入れてみてください。
体の中から整える「食事・睡眠・運動」のインナーケアで生えてくる髪を整える
外側からのヘアケアが今ある髪をきれいに保つのに対し、体の内側から整える「インナーケア」は、これから生えてくる髪を健やかにするための大切な土台作りです。
まず基本となる「食事」では、きれいな髪の材料となる栄養素をバランス良く摂りましょう。
髪の主成分である「たんぱく質」、その働きを助ける「ビタミン」や「ミネラル」は、健やかな髪に欠かせません。
次に、髪の成長に不可欠なのが「質の良い睡眠」です。
髪の成長を促す成長ホルモンは、私たちが眠っている間に最も多く分泌されます。
頭皮のターンオーバーを整えるためにも、十分な睡眠時間を確保しましょう。
そして「適度な運動」やストレス管理も大切です。
ウォーキングなどの運動は全身の血行を促し、頭皮の隅々まで栄養を届ける手助けになります。
また、過度なストレスは血行不良の原因ともなるため、運動や趣味などで上手にストレスを管理してください。
これらが、巡り巡って健やかな髪を育むことにつながります。
セルフケアで物足りないなら美容室での髪質改善メニューを活用する

毎日のセルフケアを丁寧に行っていても、季節によってはどうしても髪が広がりやすくなり、パサつきが気になる場合もあるでしょう。
そんな風に、セルフケアだけでは物足りないと感じる場合もあるかもしれません。
そんな時は、美容師の力を借りて「髪質改善メニュー」を活用してみてください。
髪質改善メニューとは、セルフケアでは難しい髪の内部構造にまでアプローチする、専門的なトリートメントです。
以下のように、髪の状態に合わせた様々な種類があります。
- 髪の芯に栄養を届けてダメージを補修する「酸熱トリートメント」
- 髪の老化につながる酸化を防ぐ「水素トリートメント」 など
そして何より、美容室でケアを受ける最大のメリットは、専門家である美容師に直接相談できる点です。
ご自身の今の髪の状態や季節ごとの悩みを伝えることで、豊富な知識と経験から、あなたにとって本当に必要な施術を提案してもらえるでしょう。
定期的なスペシャルケアとして美容室のメニューを取り入れると、季節の変動に負けない、より安定したきれいな髪を目指せます。
春に髪の質感に変化を感じた時におすすめのヘアケアアイテム4選
冬の乾燥ダメージがまだ髪に残っているのに、紫外線は強くなり始め、さらには花粉やPM2.5なども気になるといった段階の春というのは、このように複合的な要因で髪の質感が変化しやすい、注意が必要な季節です。
そんな春特有の悩みにアプローチするためには、どのようなヘアケアアイテムを選べば良いのでしょうか?大切なのは、以下のような対策です。
- 冬から続く乾燥をケアする「保湿力」
- 強くなる日差しに備える「紫外線対策」
- そして髪や頭皮への付着を防ぐ「花粉対策」
以下では、これらのポイントを意識した、春におすすめのアイテムを厳選しました。
ご自身の髪の悩みに合わせて、アイテム選びの参考にしてください。
tellas ビーリス 炭酸シャンプー 200g ¥3,865(税込)
冬の乾燥ダメージが残る頭皮に、花粉やPM2.5といった微粒子汚れが付着しやすい春特有の頭皮環境に着目したのが、こちらの炭酸シャンプーです。
きめ細かい濃密な炭酸泡が、普段のシャンプーでは落としきれない毛穴の奥の皮脂汚れや、髪に付着した花粉などをすっきりと浮かせて洗い流します。
メントールなども配合されており、心地よい爽快感で頭皮をさっぱり仕上げてくれるでしょう。
もちろん、このシャンプーの特徴は洗浄力だけでありません。
頭皮環境を健やかに保つための美容成分がたっぷり配合されている点も魅力のひとつです。
「ヒト毛根幹細胞順化培養液」といった成分や、頭皮の炎症を抑える「グリチルリチン酸2K」、そして保湿効果の高い植物オイルなどが、頭皮と髪を同時にケアします。
春先の頭皮のベタつきや花粉による不快感が気になる場合は、試してみてください。
ディアテック カウンセリングプレシャンプー 1000ml ¥2,530(税込)
普段のシャンプーだけでは、気づかないうちに汚れが蓄積している時があります。
そんな髪と頭皮を一度にリセットし、素の状態に戻してくれるのが、シャンプーの前に使う「プレシャンプー」です。
石鹸系の洗浄成分が、普段のシャンプーでは落としきれない、髪や毛穴に付着した花粉や皮脂、スタイリング剤の残留物などをしっかりと洗浄します。
髪を一度リセットし、次に使うシャンプーの泡立ちが良くなるのはもちろん、トリートメントの補修・保湿成分が髪の内部に浸透しやすくなる点が魅力のひとつです。
いつものヘアケアの効果を、最大限に引き出すための土台作りと言えるでしょう。
使い方は、いつものシャンプーの前にこのプレシャンプーで一度洗い、その後、通常のシャンプー・トリートメントを行ってみてください。
フィヨーレ Fプロテクト ヘアマスク ベーシックタイプ 200g ¥1,815(税込)
春の複合的な悩みに、1つで多角的にアプローチできる高機能なヘアマスクになります。
このヘアマスクの大きな特徴は、花粉対策としても役立つ点です。
シルク由来の成分などが髪の表面を滑らかにコーティングし、花粉やPM2.5といった微粒子が付着しにくい状態を作ってくれます。
もちろん、ダメージ補修力も本格的なので、ダメージ毛の方も安心して使ってください。
浸透性の高い「ペリセア」や、カラーの色持ちもサポートする「ヘマチン」などが、冬の間に受けた乾燥ダメージや、春先の紫外線によるダメージをしっかりと補修します。
ドライヤーの熱から髪を守る成分が配合されている点もポイントです。
春の様々な外的要因から、髪と頭皮をまとめて守りたい方にちょうど良いでしょう。
マンダム ルシードエル オイルトリートメント EXヘアオイル リッチモイスチャー 60ml ¥1,430(税込)
強まり始める春の紫外線や、気になる花粉から髪を守る、お守りのような洗い流さないトリートメントと思って起きましょう。
手に取りやすい価格でありながら、多機能な点が魅力です。「UVカット」「ヒートプロテクト」「花粉などの付着防止」という、春の髪に必要な3つの保護機能を備えています。
髪1本1本をなめらかにコーティングすることで、紫外線やドライヤーの熱によるダメージを防ぎ、花粉などが付着しにくく仕上げてくれるでしょう。
保湿成分として、人気の高い「高圧処理アルガンオイル」を配合しており、髪にすっとなじんで、ベタつくことなく、内側からうるおったような、しっとりサラサラの質感に仕上げられます。
タオルドライ後の保湿ケアとしてはもちろん、朝のスタイリングの仕上げに使ってみてください。
春のデイリーケアとして、まず1本持っておきたいアイテムです。
夏に髪の質感に変化を感じた時におすすめのヘアケアアイテム4選
1年で最も紫外線が強く、高温多湿になる夏は以下のような多くの悩みが同時に発生するため、髪にとって非常に過酷な季節です。
- 強い日差しによるダメージやヘアカラーの褪色
- 湿気によるうねりや広がり
- 汗や皮脂による頭皮のベタつき など
そんな夏は、「紫外線対策」で髪を守るようにケアをしておき、そして「適切な洗浄と保湿」で頭皮環境を清潔に保ちましょう。
これが夏のヘアケアでは重要です。
以下では、これらのポイントを意識した、夏におすすめのアイテムを厳選しました。
夏の髪を快適に、そしてきれいに保つためのアイテム選びの参考にしてください。
b-ex クレイエステ プライミングシャンプー ゴールドクレイ 400ml ¥3,146(税込)
汗や皮脂で頭皮がベタつくだけでなく、毛穴の詰まりやニオイが気になる方は、クレイ(泥)の力でアプローチできる、このシャンプーを試してみてください。
ブラジル産の天然クレイ「カオリン」が、普段のシャンプーでは落としきれない毛穴の奥の皮脂汚れや古い角質をしっかりと吸着し、取り除きます。
洗浄力はありながらも、アミノ酸系のやさしい成分も配合されており、強すぎない絶妙なバランスで頭皮の状態をキープできる点が魅力のひとつです。
すっきりと洗浄するだけでなく、洗い上がりの乾燥を防ぐ保湿力にも優れています。
洗い流した後も肌に留まりやすい「吸着型ヒアルロン酸」や、「酒粕エキス」といった保湿成分も含まれており、洗浄後の頭皮と髪にしっかりとうるおいをキープできるでしょう。
ウエラ インヴィゴ サン エクスプレス トリートメント 200ml ¥1,760(税込)
海やレジャーなどで、強い日差しを浴びる機会が増える夏特有の紫外線ダメージに着目して開発された、集中補修トリートメントです。
このトリートメントは、紫外線を浴びてしまった髪を、その日のうちにケアできます。
プロビタミンB5やビタミンEなどの補修成分だけでなく、保湿成分として配合されている「アプリコットオイル」により、ダメージを受けた髪の内部にすばやく浸透し、乾燥やパサつきをケアしながらヘアカラーの褪色を防ぎ、ツヤのあるきれいな状態に導いてくれるでしょう。
また、名前の通り、短い時間でケアが完了するのもうれしいポイントです。
忙しい日のバスタイムでも、手軽に本格的なダメージケアが可能です。
夏らしい爽やかなシトラスフローラルの香りで、気分もリフレッシュできます。
ミルボン デイライト セラム 100ml ¥2,860(税込)
顔や肌に日焼け止めを塗るように、髪にも専用の紫外線対策が必要不可欠な夏のデイリーケアに最適なのが、高いUVカット効果を持つ、こちらの洗い流さないトリートメントです。
SPF25・PA+++という、ヘアケア製品としてはしっかりとした紫外線カット能力が、最大の特徴となっています。
毎朝のヘアセットで使用するだけでも、日中の強い紫外線から髪を守り、ダメージやヘアカラーの褪色を予防できるようになるでしょう。
もちろん、ただ紫外線のダメージから髪を守るだけではありません。
髪の内部に浸透してダメージをケアする成分が配合されているおり、油溶性のビタミンC誘導体などが、紫外線によって発生するダメージの原因にアプローチし、髪をきれいな状態にキープできます。
demi cosmetic デミ サマーバー UVミスト 80ml ¥1,540(税込)
夏のヘアケアで最も重要な紫外線対策を、手軽に、そしてパワフルに叶えてくれるのが、こちらのUVカットミストです。
SPF50+・PA++++という国内最高基準値のUVカット効果で、夏の強力な紫外線から髪と肌をしっかりと守ってくれます。
ヘアカラーの褪色や、紫外線による乾燥・パサつきを防ぐだけでなく、全身にも使える点も大きな魅力のひとつです。
汗や水に強い撥水性タイプなので、海やプールといった夏のレジャーシーンでも活躍してくれるでしょう。
白浮きしないクリアなミストで、ベタつかずサラリとした使い心地です。外出先でも気づいた時に、髪や肌にシュッと手軽に使ってみましょう。
保湿成分としてブドウ種子エキスなども配合されており、ただ守るだけでなく、髪にツヤを与えてくれます。
夏のアウトドア活動が多い方や、手軽に紫外線対策をしたい方にもぴったりのアイテムです。
秋に髪の質感に変化を感じた時におすすめのヘアケアアイテム4選
1年の中でも、特に髪の質感が変化しやすいのは秋です。
夏の間に浴びた紫外線ダメージがじわじわと表面化し、パサつきやごわつきとして現れる一方で、季節の変わり目で抜け毛が増えやすいのもこの時期の特徴といえるでしょう。
そんな秋のヘアケアで重要になるのが、以下の2つです。
- 夏のダメージ補修
- 冬に向けた頭皮ケア
以下では、この2つのポイントを満たす、秋におすすめのアイテムを厳選しました。
ご自身の髪の状態に合わせて、最適なアイテムを見つけてみてください。
ケラスターゼ クロノロジスト R 250ml ¥5,830(税込)
夏のダメージだけでなく、秋の乾燥や年齢による髪質の変化といった複合的な悩みに応えてくれるアイテムです。
このシャンプーは頭皮と髪を一体と捉え、両方のエイジングサインにアプローチすることが、コンセプトとなっています。
独自成分「アビシン」や、保湿成分「ヒアルロン酸」がポイントです。
乾燥しがちな秋の頭皮にうるおいを与え、髪が元気に育てられるような土台を整えてくれます。
また、夏の間に受けた紫外線などによるダメージ補修も得意です。
泡立ちも良好で、髪と頭皮をやさしく包み込むように洗い上げてくれるでしょう。
バスルームに広がる高級フレグランスのようなフローラルシプレーの香りも魅力のひとつです。
ロアリブ ハニーロア ヘアミツシャンプー 400ml ¥2,640(税込)
ハチミツや卵殻膜といった、自然の恵みを活かした素材で、夏のダメージを受けた髪と頭皮をやさしくいたわりたい方におすすめです。
保湿成分は、北海道産のアカシアハチミツが主役となっており、髪に豊かなうるおいと自然なツヤを与えます。
さらに、髪の組成に近いアミノ酸を豊富に含む「加水分解卵殻膜」もこのシャンプーの特徴です。
ダメージの補修効果が期待でき、ハリのある、まとまりやすい髪へと導きます。
洗浄成分は、アミノ酸系のマイルドさと、すっきりとした洗浄力をバランス良く両立している点も欠かせません。
夏の間に乱れがちな頭皮の皮脂バランスを整えながら、カンゾウ根エキスなどの植物成分がフケやかゆみを防ぎ、健康的な頭皮の状態をキープできるでしょう。
頭皮はすっきりさせたいけれど、夏のダメージでパサついた髪にはうるおいも欲しい、という秋ならではのニーズに応えてくれるシャンプーです。
ビーエスコスメ トリートメントの素 100ml ¥1,890(税込)
「トリートメントの効果をもっと高めたい」という願いを叶えてくれる、ユニークなトリートメントです。
その名の通り、いつものトリートメントやコンディショナーにこれを数滴混ぜて使うだけで、普段のケアの効果を高められます。
主成分は「加水分解ケラチン」と、天然保湿因子(NMF)であるアミノ酸やPCA-Naです。
夏の紫外線などでダメージを受け、空洞化した髪の内部を補修する効果が期待でき、同時に乾燥しがちな秋の髪にうるおいを与えられるでしょう。
ドライヤーやヘアアイロンの熱を加えることで、ケラチンが髪に定着しやすくなり、効果が高められる点も秋のヘアケアアイテムとしての魅力ポイントです。
エポラ エポプレミアムヘマチン 120ml ¥4,950(税込)
夏のダメージを受けた「今ある髪」と、これから生えてくる「未来の髪」の両方にアプローチできる、髪と頭皮の原液美容液です。
主成分の「ヘマチン」は、髪の主成分ケラチンと結合する性質を持っています。
夏の紫外線などでダメージを受け、空洞化した髪の内部を補修し、理想的な髪質に整えられるでしょう。
さらに、ウマ由来の「プラセンタ/サイタイエキス」や、栄養豊富な「ユーグレナエキス」といった美容成分が、季節の変わり目で乱れがちな頭皮環境にアプローチします。
比較的簡単な使い方も、このアイテムの特徴と言えるでしょう。
その使い方というのも、シャンプーとトリートメントの間に、濡れた髪にスプレーしてなじませるだけです。
いつものケアに一手間加えるだけで、手軽に本格的なケアができてしまいます。
冬に髪の質感に変化を感じた時におすすめのヘアケアアイテム4選
1年で最も空気が乾燥し、暖房による影響も受ける冬は、髪と頭皮にとって最も過酷な季節と言えるでしょう。
深刻なパサつきや、マフラーやニットとの摩擦で起こる静電気など、冬ならではの悩みに対応するヘアケアが欠かせません。
冬のアイテム選びで最も重要なのは、とにかく「徹底した保湿力」です。
髪の水分蒸発を防ぎ、うるおいを閉じ込める効果の高い成分に注目しましょう。
また、静電気を防ぐためのケアもポイントになります。
以下では、そんな冬の厳しい環境から髪を守り、うるおいを保つためのおすすめアイテムを厳選しました。
au-be エノア 弱酸性シャンプー 300ml ¥3,300(税込)
暖房や外気の乾燥で、髪も頭皮も一年で最も水分を失いやすい冬こそ使いたい、徹底した保湿力と髪へのやさしさにこだわった弱酸性シャンプーです。
ヒアルロン酸の2倍の保水力を持つと言われる「リピジュア(ポリクオタニウム-51)」と、納豆のネバネバ成分である「ポリグルタミン酸」を配合している点が、このシャンプーの大きな特徴となっており、これらの成分によって高い保湿力が実現できています。
乾燥した髪と頭皮にうるおいを閉じ込め、しっとりさせながらも、乾かすとサラサラになる質感が魅力的に感じる方も少なくないでしょう。
また、2種類の「加水分解ケチン」と「加水分解シルク」が、ダメージ部分を補修し、髪の内部から強度を高めます。
乾燥で弱りがちな髪に悩んでいる方も、ハリとコシを高めるためにも試してみてください。
資生堂 dプログラム ヘア&スカルプ シャンプー AD 200ml ¥1,650(税込)
冬の乾燥で頭皮が敏感になり、フケやかゆみといったトラブルが起きやすいけれど、刺激の強いシャンプーは使いたくないという方のために、資生堂の敏感肌向けブランド「dプログラム」が開発したシャンプーです。
主な特徴は、デリケートな肌を第一に考えた、徹底した低刺激設計で、洗浄成分はアミノ酸系を中心としたマイルドな処方となっています。
そのため、必要なうるおいは守りながら、刺激の原因となりうる汚れや汗をきれいに洗い流せるでしょう。
乾燥によるフケやかゆみを防ぐ、抗炎症有効成分「グリチルリチン酸2K」を配合しており、ヨモギ葉エキスなどの植物由来成分が、荒れがちな頭皮を穏やかに整えてくれます。
保湿・コンディショニング成分が豊富に含まれているため、シャンプーだけでも髪がきしみにくい点もポイントです。
花王 ines クリームセラム クレンズ 480ml ¥3,850(税込)
冬の乾燥した頭皮や髪にとって、シャンプーによる摩擦や洗いすぎは避けたい方もいるのではないでしょうか?
そんなデリケートな状態にぴったりの、泡立てずに洗う「クリームクレンズ」です。
このアイテムは、泡の力ではなく、とろけるような濃厚なクリームで頭皮と髪になじませ、マッサージしながら汚れを浮かせて落とします。
洗浄による摩擦や、必要な皮脂まで奪ってしまうリスクを抑えながら、しっとりとした仕上がりになるでしょう。
さらに、これ1本で「頭皮クレンジング・シャンプー・トリートメント・頭皮の保湿」の4つの役割を果たしてくれるのも大きな魅力です。
忙しい日でも、手軽に本格ケアが実現できます。
ローヤルゼリーエキスやザクロ果実エキスといった、スキンケアのような美容保湿成分を豊富に配合しており、冬の乾燥に負けない頭皮と、毛先までまとまる髪へと導きます。
ロレアル プロフェッショナル セリエ エクスパート メタルDX プロフェッショナル マスク 250g ¥5,390(税込)
「しっかりケアしているのに、なぜか髪が切れやすい」といった原因は、髪の内部に蓄積した「金属ストレス」かもしれません。
そんな目に見えないダメージの原因に着目したヘアマスクです。
私たちが毎日使う水道水に含まれる金属成分は、髪の内部に少しずつ蓄積し、ダメージやヘアカラーの褪色の原因となり得ます。
このマスクに配合された特許成分「グリコアミン」がポイントです。
髪の内部に浸透し、ダメージを受けにくい状態へと導きます。
特に、冬の乾燥やマフラーなどとの摩擦で切れやすくなっている髪には、この「切れ毛を防ぐ」という効果が心強い味方へとなってくれるでしょう。
ヘアカラーやブリーチを繰り返している方はもちろん、冬の乾燥で髪が弱っていると感じる方に、週に一度のスペシャルケアとしておすすめです。
さいごに
季節による髪の質感の変化について、その原因から季節ごとの具体的なケア方法、そしておすすめのアイテムまで詳しくご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
私たちの髪は、四季の移り変わりと共に常に変化する環境に影響を受けている、という点を理解しておきましょう。
そして、その変化に合わせてヘアケアを少しだけ調整してあげてください。
- 春:花粉や紫外線対策
- 夏:皮脂や湿気対策
- 秋:ダメージ補修
- 冬:徹底した保湿
今回ご紹介した基本的なセルフケアと合わせて、ぜひ上記のようなご自身の「年間ヘアケアプラン」を立ててみてください。
季節の変化を味方につけて、毎日を美しい髪で心地よく過ごすための一助となれば幸いです。















