シャンプーやトリートメント、リンス・コンディショナーの違いはご存知でしょうか。
毎日のようにしようしているヘアケア用品でも、詳しい違いを聞かれるとよくわからない…という方も少なくありません。
そこで今回は、シャンプーやトリートメントの違いや正しい順番・やり方をシャンプーメーカーが詳しくお伝えします。
シャンプーの役割は頭皮環境をすこやかにすること
一般的に70~80%の汚れはシャンプーを使う前の、お湯で頭を洗うだけ落ちています。そのため、髪と頭皮の汚れのうち残りの20~30%を洗浄し、すこやかに保つことがシャンプーの大きな役割です。
また、シャンプーにはほかにも大きな役割があります。フケ、カユミの予防です。フケやカユミに悩んでいる方にとってはシャンプーはなくてはならない存在なのです。
フケは発展途上国に比べて、先進国の日本では悩みとして上位にあがってきにくいので、あまりフケとり用のシャンプーは多くはありませんが、適切な使用方法をすることでフケの予防に効果的です。
他にシャンプーの他の機能としては、
洗浄性
すすぎ性
起泡性(きほうせい)
泡安定性
帯電防止性(たいでんぼうしせい)
という機能をがあります。
気泡性とは泡立ちやすくなる性質のことです。また帯電していると髪にうねりが起きるので帯電防止も重要な機能です。
こうしたシャンプーの役割を理解しておくことでシャンプーは何のためにつかっているのかよく理解してもらえると思います。
シャンプーの種類は4種類
シャンプーにはいくつかの種類があります。
一般用シャンプー
オイル・シャンプー
その他シャンプー
フケ取りシャンプー
と4つに大きく分けられます。
一般用シャンプー
一般用シャンプーは、メリットや、パンテーン、LUXなどの一般シャンプーが該当します。洗髪後にさっぱりした洗いあがりを実現し、汚れを除去します。
健康な頭髪や、脂分が少し多めの頭髪に使われます。健康な若い成人であれば、多くの人が一般シャンプーで充分という人も多いです。
オイルシャンプー
オイルシャンプーというのは、洗いあがりのよさを追求しているため脂をとりすぎず、過脂肪酸剤を加えたシャンプー剤のことです。ハイコンディショニングな状態、つまり洗いあがりがつるつるするのが特徴です。
ロレアルパリのエルセーブなどが該当します。
フケ取りシャンプー
フケ取りシャンプーというのは、フケが多い人がよく使うシャンプーでh&sやCLEARといったシャンプーが該当します。
フケは古くなった頭皮がはがれたものなので誰しもがもっているのですが、病的に多くなる場合は、細菌の増殖が原因とされています。こうした細菌をおさえるためにできたのがフケ取りシャンプーです。
フケ取りシャンプーのなかには殺菌剤がはいっており、こうしたシャンプーは医薬部外品として販売されています。
フケやかゆみに悩んでいる方はシャンプーで改善することもあります。
オクト シャンプー 320ml は医薬部外品であり、特にフケにきくシャンプーといわれています。一方、フケは皮膚病の可能性もあるので、シャンプーだけではなく病院にいって診察をうけないといけないものもあります。あまりにもフケがひどい場合は自己で安易に判断してはいけません。
その他のシャンプー
その他のシャンプー剤として区分けされているのが、モイスチャーシャンプー剤、プロテインシャンプー剤です。これらは髪を洗った後に髪にうるおいを与える役割があります。
他にもデオドラントシャンプー剤やトニックシャンプーは頭皮を刺激して清涼感をあたえ、新陳代謝を促す役割をもっています。メンソールが入ったシャンプーであることが多く、サンスタートニックシャンプーなどが該当します。メンズ用シャンプーにはメンソールが入っていることが多いです。
シャンプーの主な成分
シャンプーにはいくつかの原料が配合されています。かつては現在のような合成洗剤がなく、シャンプーの代わりに石鹸が使われていました。
時代が変化するとともに合成洗剤をベースにいろいろなものが加えられています。シリコンや香料などです。
石鹸で洗っていた時代は、水に溶けにくいため頭皮や髪に石鹸がのこっていて、髪の毛にとってよくない状態となっていました。現代のシャンプーが誕生してから髪の状態や衛生状態が大幅に向上しています。
それではシャンプーに入っている成分について解説していきます。
シャンプーに入っている成分は
1.起泡洗浄剤(きほうせんじょうざい)
2.起泡洗浄補助剤(きほうせんじょうほじょざい)
3.過脂肪酸剤(かしぼうさんざい)
4.防腐殺菌剤(ぼうふさっきんざい)
5.湿潤材(しつじゅんざい)、透明剤(とうめいざい)、増粘剤(ぞうねんざい)
にわかれます。
それぞれどういう役割があるかを説明していきます。
《起泡洗浄剤(きほうせんじょうざい)》
起泡洗浄剤とは、界面活性剤が該当します。このなかでもアニオン界面活性剤と両性界面活性剤が起泡洗浄剤に該当します。
ラウリル硫酸ナトリウムやラウレス硫酸ナトリウムなどは聞いたことがあるのではないでしょうか。これらはアニオン界面活性剤に該当します。
ミルボン系のシャンプーはアニオン界面活性剤が使用されていることが多くあります。アニオン界面活性剤の特徴としては、洗浄力が強く、泡立ちはよいが殺菌力が弱いのが特徴です。つまり殺菌力が弱いとフケにはあまりきかないということです。
アニオン界面活性剤は他には、セチル硫酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル園、ラウリルリン酸ナトリウムが該当します。
また、両性界面活性剤は、洗浄力が強く、髪をやわらかくする効果や髪の毛を保護する役割があります。
コミカドプロピルベタインなどが両性界面活性剤に該当します。ORGANIQUE(オーガニクエ)のシャンプーに使用されている界面活性剤も泡立ちがよく、刺激の弱い、両性界面活性剤がメインで使用されています。
起泡剤は、泡立ちのうえで重要なのでシャンプー選びの際は参考にしてください。泡立ちがいいシャンプーがなぜいいかというと髪の摩擦をうむことなく、汚れを落とすことができるからです。
摩擦は髪のキューティクルがはがれる原因となり、ダメージを与えてしまいます。
そのため泡で汚れを落とすのが基本です。美容室などで頭をあらってもらうときはごしごし洗われるというより、泡でつつみこまれながら洗われている感覚がないでしょうか。そうした洗い方が理想とされています。
頭皮は指のはらでもむように洗うことが大事です。
界面活性剤についてもっとよく知りたいという方は、合わせてこちらの記事もご覧ください。
《起泡洗浄補助剤(きほうせんじょうほじょざい)》
起泡洗浄補助剤とは、泡立ちをより強くするための増泡性や泡安定性を強くするためのものです。非イオン(ノニオン)界面活性剤が該当します。
非イオン界面活性剤は使いやすいため様々な分野で使われるようになっています。食品の乳化剤にも使われていますが、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどがあり、扱いやすいため好まれています。
《過脂肪酸剤(かしぼうさんざい)》
過脂肪酸剤は、髪の脂分がとれすぎてしまいパサつかないようにするために、脂分で髪を保護します。髪がからまるとヘアブラシを使用した際に痛んでしまします。
過脂肪酸剤は市販のオイルシャンプーではほとんど使われています。過脂肪酸の種類には流動パラフィン、スクワラン、オリーブ脂、ステアリン酸、レシチン、オレインアルコールが代表的なものとしてあります。
特にステアリン酸やパラフィンはよく使われています。髪は保護する役割は重要なのでトリートメントを使わない人にとっては、シャンプーの選び方は髪の美しさを決める非常に重要なポイントといっても過言ではありません。
《防腐殺菌剤(ぼうふさっきんざい)》
シャンプーに防腐剤が入っているというと嫌な気持ちをする人がいるかもしれません。
しかし、シャンプーは腐りやすい性質があるため防腐剤は必須といっても過言ではありません。シャンプーは仮に菌がはえても、界面活性剤の効果によって、菌が減りますが、菌がそもそも発生しないように防腐剤は忘れてはならないポイントです。
シャンプーは洗うためのものなので抗菌作用自体は弱く、特にアニオン界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウムなど)が使われるシャンプーでは防腐剤が必須です。
防腐剤の代表的なものとしては、安息香酸、サチリル酸、デヒドロ酢酸、パラオキシ安息香酸エステルがあります。殺菌剤としては、ジンクピリチオン、ヘキサクロロフェン、トリクロロカルバニリド、硝酸ミコナゾールがあります。
こうした防腐剤や殺菌剤がはいっているから体に優しくないといわけではありません。といってもできるだけ少ないほうがいいのは確かです。
ORGANIQUE(オーガニクエ)などのオーガニックシャンプーはこの防腐剤の少なさに特徴があり、できるだけ体に優しいものが使われています。ペンチレングリコールなどの防腐効果のあるものを使うことで防腐剤フリーに近い形を実現しています。
《湿潤材(しつじゅんざい)、透明剤(とうめいざい)、増粘剤(ぞうねんざい)》
〈潤湿剤(しつじゅんざい)〉
湿潤剤は、髪のしっとり感をだすために必要です。特に水分があってしっとりした髪を望む人は多いので湿潤剤は女性が使うシャンプーでは必須と言っても過言ではありません。
湿潤剤としては、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコールが代表的なものとしてあります。
〈透明剤(とうめいざい)〉
透明剤は、液体シャンプーの透明性をキープするのに必要となっています。
実は、シャンプーは寒い時期に、結晶化することがあるため、こうした透明剤として、エタノールや尿素、プロピルアルコール、グリセリンなどが使われています。
グリセリンはこうした潤滑油のような役割として生活のいろいろな場面で使われています。シリコンが入っているシャンプーは、白濁しているためなかなかこうした結晶化するような状況はわかりにくいかと思います。
〈増粘剤(ぞうねんざい)〉
増粘剤は、粘り気を付与することによって使いやすくするために使われます。
シャバシャバすぎる水のようなシャンプーだと使いにくいですよね。増粘剤がないと化粧水で頭を洗うようなイメージになってしまいます。増粘剤も当然あまり入っていないほうがいいのは事実です。
増粘剤は、食塩、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、トラガントゴム、メチルセルロースがあります。食塩は、実はシャンプーに少量配合されていることがあり、シャンプーの硬さを調整するために市販のシャンプーではよく使われています。
以上のようにシャンプーだけでいろいろな役割があります。
コンディショナーの役割
さて、コンディショナーはどういうものか説明できるでしょうか。
シャンプーやリンス、トリートメントとの違いがわからないという方も多いのではないでしょうか。まずコンディショナーとリンスは同じものです。呼び方が違うだけですので、覚えておいてください。
コンディショナー = リンス
リンスは、ヘアブラシをとおりやすくするために使われるものだと思ってください。当然シャンプーにも同じ役割に近い成分ははいっていますが、コンディショナーは洗うのではなくヘアブラシのとおりやすい髪にするための職人のような存在だと思ってください。
コンディショナーは他にも帯電しないようにしてツヤのある髪を実現します。特に、安くて痛みやすいシャンプーをつかっているときはコンディショナーを使うと、脂分をおぎなってくれます。
しかし、昨今はシャンプーの性能があがってきているためコンディショナーが不要な場合も増えてきました。
コンディショナーが必要な場合は、髪を染めたあとなど髪がアルカリ性になっている状態の時です。
昔、石鹸であらっていた時代は髪がアルカリ性になり痛みやすかった状態をコンディショナーが中和していました。当時はリンスとよんでいました。
シャンプーをつかってぱさつく場合はコンディショナーを使うことをおすすめしています。
一方トリートメントはリンスやコンディショナーとは異なり、痛んだ髪を補修する機能があります。
トリートメントについては後述します。
リンス・コンディショナー
髪をコーティングしてツヤを出す役割
トリートメント
傷んだ髪を補修する役割
コンディショナーの種類
コンディショナーには2つの種類があります。
1.酸性タイプ
2.クリームタイプとオイルタイプ
酸性タイプ
昔は、石鹸で頭を洗った後に、酢を薄めて髪を洗っていました。おそらく現代を生きている人には信じられないことかもしれません。
石鹸で頭を洗うと非常にぱさつくので、なんとかアルカリ性になってぱさついた状態を緩和するためにお酢を使っていました。
徐々に、リンス(コンディショナー)が誕生していき、酸性タイプのものができていきました。
しかし、現代では石鹸で頭を洗う必要がなくなったので酸性タイプのものは、パーマや髪を染める合間に美容室で使われることがメインとなっています。還元剤でアルカリ性になった髪を中和するために使われています。
還元剤でアルカリ性になった髪を中和するために使われています。
クリームタイプとオイルタイプ
クリームタイプ、オイルタイプともに、脂分を補充する目的で使用されており、現在販売されているコンディショナーやトリートメントはこのタイプのものがほとんどです。脂分の補充や、カチオン型の界面活性剤が含まれています。
コンディショナーの原料
コンディショナーの原料は以下の3つにわかれます。
1.カチオン界面活性剤
2.油性原料
3.ポリペプチド
《カチオン界面活性剤》
カチオン界面活性剤はラウリル硫酸ナトリウムなどが該当する界面活性剤のことです。
なぜカチオン界面活性剤を使用するかといいますと、髪の毛に対して、ひっつきやすい性質をもっているからです。科学的には電気的に結合する性質をもっています。
髪の毛にカチオン界面活性剤がひっつくことでツルツルの髪の状態を維持することができます。髪の毛どうしの摩擦が起きにくくなるため、ヘアブラシで髪をとかしても静電気が発生しなくなります。
しかしカチオン界面活性剤は刺激が強いのが特徴です。
別のコンディショニング成分で髪のツルツルを維持させる役割を果たすものがありますので、カチオン界面活性剤が必ず必要というわけではありません。特に刺激がに弱い方や頭皮に異常がある方ははカチオン界面活性剤を避けるようにつとめましょう。
《油性原料》
油性原料ですが、皮膜をつくることで水分の蒸発をおさえて、乾燥を防ぐことができます。また、髪をやわらかくし、光沢を与える役割があります。こうした役割はトリートメントにもありますし、トリートメントは根本からダメージを補修するので、トリートメントを使っている方には不必要な役割です。
ただし、昔からあるメリットなどの「シャンプーとリンスしかないタイプ」を使っている方はリンスを使っておいたほうがよいです。
《ポリペプチド》
さて、最後にポリペプチドですが、アミノ酸がペプチド結合してできたものがポリペプチドです。ペプチド結合といっても化学の話になりますので、アミノ酸がたくさん結びついたものが入っていると思っておいてください。
刺激のない原料であります。アミノ酸シャンプーが髪によいとされているのは、こうした刺激の少なさからです。ちなみにオーガニックシャンプーとして最近話題のORGANIQUE(オーガニクエ)もアミノ酸シャンプーに分類される成分で作られています。
トリートメントの役割
さて、最後にトリートメントについて説明します。
トリートメントがシャンプーやコンディショナー(リンス)と大きく違うのは痛んだ髪を補修する機能がある事です。
髪自体は、生え始めてからは細胞としては死んでいる状態になりますが、トリートメントは、痛んだキューティクルなど髪に必要な成分を根本から補修してくれます。
シャンプーやコンディショナーは膜をつくることがありますが、あくまで応急処置的であります。トリートメントは痛んだ箇所をきちんと修理する役割があると思っておいてください。
そのため、美しくツヤのある髪をつくるには現代においては、トリートメントは必須のアイテムといえます。
また、トリートメントにはインバスの洗い流すタイプのものと、洗い流さないアウトバストリートメントがあると思います。
インバストリートメント
アウトバストリートメント
まず、簡単にインバストリートメントとアウトバストリートメントの違いについて説明します。
インバストリートメントとアウトバストリートメント
インバストリートメントは、お風呂の中で使用するトリートメントです。指通りをよくして、乾燥時にも毛髪の帯電を防ぐことができます。さらっとした髪にするためのコンディショナーの役割に加え、痛んだ髪を補修し、ツヤを与え、きれいな髪をつくりあげる役割も併せ持っています。
インバストリートメントは、枝毛、切れ毛、ダメージ、脂分が足りないなどの悩みを解決する役割があります。
アウトバストリートメントはお風呂を出てから使用するトリートメントです。ぱさついた髪や痛んだ髪への油分補給の役割があります。アウトバストリートメントでは、さらっとした髪にするコンディショニング機能はなく、ツヤ出しに特化した役割があると思ってください。
またアウトバストリートメントにはシリコンが使われているため光沢のある髪ができあがります。
トリートメントには、ケラチン、タンパク質、カチオン界面活性剤、加水分解コラーゲン、オリーブ油、シリコン油、ラノリンなどが使用されています。
シャンプーの選び方
シャンプーを選ぶ際は、まずは汚れを落とすことが前提です。汚れをしっかり落とすためには、泡立ちと泡のもちがよいものを選ぶべきです。
一方、年齢を重ねるごとに頭皮は弱っていきますのでカチオン界面活性剤などの刺激の強い成分がはいっているものは避けておくのは賢明な選択といえます。
刺激の強いラウリル硫酸ナトリウムやラウリル硫酸ナトリウムがはいっているものを避けたほうがいいといわれるのはこのためです。
低刺激でおすすめのシャンプーはオーガニックシャンプーです。
特にオーガニックシャンプーの中でも”ORGANIQUE(オーガニクエ)”はこうしたラウリル硫酸ナトリウムなどは不使用ですのでおすすめです。頭皮に優しいものを作る一方で、泡立ちをよくしてあるのでしっかりと汚れを落とすことができます。
またそのほかにもすすぎ落しが簡単であること、皮膚の刺激が少ないこと、自分の好きな香りであることが重要です。
特にすすぎ落しが大変なシャンプーを使うと水の使用量が多くなり環境にも髪にもよくないです。よって泡切れについてもしっかりと確認をしておくとよいでしょう。
選ぶべきシャンプー
・泡立ちが良い
・泡の持ちが良い
・低刺激である
・すすぎで簡単に落とせる
・香りが好みである
良いシャンプーを選ぶためには頭皮と髪の状態を知る
シャンプーを選ぶ際に、ご自身の髪にあったものを選ぶことは難しいです。
頭皮の脂は多いか、少ないか。
フケは出やすいほうか。
髪は細いほうか。
髪はくせ毛なのか。
など、様々な項目があるのでご自身にあったものを選ぶように心がけましょう。試してみてみるのが一番ですので自分に合うものを探すまでいろいろお試しください。
匂いやツヤは全く気にせず、フケだけ何とかしたいという方は、ぜひ薬用シャンプーを使うほうがよいでしょう。
シャンプーとトリートメントは一緒のものを使ったほうがいい?
シャンプーとトリートメントは同じ種類を使うことをおすすめしています。
ダメージ補修効果のあるシャンプーやトリートメントは特に、シャンプーとトリートメント一緒に使うことで効果が最大限になるように設定されています。
トリートメントの中でもインバストリートメントはシャンプーと一緒のラインのものを使うことをおすすめします。
アウトバストリートメントでは、シャンプーとセットになっているものはあまり多くませんが、できれば同じブランドのものを使うと良いです。
同じブランドのものがない場合は、ご自身の髪の悩みに特化したアウトバストリートメントを選ぶと良いでしょう。
シャンプーとトリートメントの正しいやり方・順番
せっかく良いシャンプーやトリートメントを使っていても、やり方を間違ってしまえばシャンプーやトリートメントの効果は最大限発揮されません。
ここからはシャンプーメーカーが教える正しいシャンプー・トリートメントのやり方をご紹介します。
主な流れは以下の通りです。
1.ブラッシング
2.お湯で洗う
3.シャンプー
4.洗い流す
5.トリートメント
6.洗い流す
7.ドライ
シャンプーは頭皮の汚れを落とすもの、トリートメントは髪のダメージを補修するものです。
そのため、まずシャンプーをして頭皮の環境を整えてからトリートメントで髪の補修をすると最大限効果が発揮されますよ。
1.ブラッシング
洗髪は、浴室に入ってからではなく、浴室に入る前から始まっています。
まずは、優しくブラッシングをしましょう。
ブラッシングをすることで、髪にまとわりついたホコリやゴミを落とすことができます。
また、髪が絡まったまま水に濡らしてしまうと髪同士が擦れ合ってダメージを受けてしまいます。
汚れは、髪が濡れていない状態の方が取りやすいです。
2.お湯で洗う
シャンプー前に、頭皮から毛先まで全てお湯で髪を洗う作業です。
ただ髪を濡らすのではなく、シャンプーするときと同じように洗うのがポイントです。
頭皮や髪の毛の根元などはなかなかお湯が行き渡りにくい部分ですので、髪の根元を指で優しく揉むようにしながらシャワーを当てると良いでしょう。
ここではクシで落とせなかった少し頑固な付着物を落とします。
みなさんが毎朝使うスタイリング剤は、一日中のキープ力がある分、お湯でないとなかなか流せません。
頭皮や髪に付着した汚れはお湯で洗うだけで70%ほどは落とすことができます。
また、温かいお湯で前もって洗うことでキューティクルが開き、シャンプーやトリートメントが浸透しやすくなります。
水を含んだ髪の方が、シャンプーで洗ったときの泡立ちもよくなるので、洗いやすくなるという側面もあります。
3.シャンプー
ここで、やっとシャンプーの番です。
髪の長い方で手のひらに500円玉くらいの量のシャンプーを使うのがちょうど良いです。
まずはしっかり、手のひらの上で泡立てましょう。
泡立てずに髪を洗ってしまうと、シャンプーの成分が髪全体に行き渡らないためしっかり洗浄できません。
また、シャンプーの原液がそのまま髪についてしまうと、髪を傷める原因にもなってしまいます。
また、シャンプーは「髪のためではなく、頭皮の汚れを落とすために」作られたものです。
髪を洗うものと思ってしまいがちですが、頭皮を意識して洗いましょう。
そのため、シャンプーをする際は頭皮マッサージをするように指の腹で優しくもみ込むように洗うのがポイントです。後頭部から額の方へとゆっくり優しく滑らせるようにマッサージしましょう。
このときに、爪で頭皮を洗わないようにしましょう。
爪が頭皮を引っ掻く形となり傷つけるだけでなく、爪の中に潜む雑菌が頭皮に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
2~3分かけて、急がずにゆっくりとマッサージします。
頭皮には自分で動かすことのできる筋肉が存在しないため、こり固まりやすくなっています。そのため、マッサージをして頭皮のコリをほぐし、血流をよくすることで、髪の成長を促すことができます。
4.洗い流す
シャンプーを洗い流す時はしっかりと時間をかけて、地肌から洗い流すことを意識しましょう。
頭皮には髪がたくさん詰まっているのですから、シャンプーを完全に洗い流すことは簡単なことではありません。
最低でも30秒。約1分は洗い流し続けるのが理想です。
シャンプーは時間が経つとさらに頑固な固まりとなって残ってしまうので、その日のうちにしっかりと洗い流しましょう。
洗い残したシャンプーが頭皮に残ってしまうと、地肌のかゆみやフケの原因となってしまいます。
5.トリートメント
すすぎ洗いをした後は、トリートメントで丁寧にケアをしましょう。
トリートメントは、洗い流すタイプと洗い流さないタイプがありますが、お風呂の中で使用するのはインバストリートメントと呼ばれる洗い流すタイプが良いでしょう。
トリートメントは髪の毛のダメージを補修するものです。シャンプーは頭皮の汚れを落とすためのものだったので、頭皮をもみ込むように洗いましたが、トリートメントをする際は髪の毛にもみ込むようにします。
特に毛先はダメージが蓄積しやすいので、トリートメントをつける際は毛先からつけていきます。
また、トリートメントのつけすぎは禁物です。つけすぎたトリートメントは頭皮に残ってしまうとシャンプー同様かゆみやフケの原因になったり、頭全体が油っぽくなってしまったりします。
トリートメントをつけたら5分ほど、浸透させるために放置します。
5分もかと驚かれるかもしれませんが、その間に体を洗っていると一瞬ですよ。
リンスやコンディショナーをつける方はトリートメントの後につけてくださいね。
6.洗い流す
トリートメントを流す際に気を付けるべきことは、お湯の温度です。
トリートメントをつける前までは温かいお湯で洗い流すと良いのですが、トリートメントを洗い流す際にはすこし冷たい水を使いましょう。
温かいお湯だと髪のキューティクルが開き、冷たい水だとキューティクルは閉じます。
開いたキューティクルの中にトリートメントの有効成分が浸透します。そのため、トリートメントの後はキューティクルを閉じて中に入れた有効成分が逃げ出さないようにすることが大切なのです。
7.ドライ
洗髪は、洗って終わりではありません。
髪を濡れているまま放置すればするほど髪が傷み、切れ毛や枝毛などが目立つ髪になってしまいます。
また、カラーは髪が群れている状態で一番退色しやすくなっています。お気に入りのカラーを長持ちさせるためにも、お風呂から上がった後はなるべく早く髪を乾かすようにしましょう。自然乾燥は全体に避けてください。
タオルドライする際はタオルで髪をこするのではなく、髪をはさんでポンポン叩くようにして水気を落とします。
十分に水気が取れたら、ドライヤーを使用します。
ヘアオイルやアウトバストリートメントをつける方は、ドライヤーを使う前のこのタイミングでつけてくださいね。
また、ドライヤーも使い方には注意が必要です。
熱は髪にとって脅威でもあります。 あまり髪に近づけすぎないことが必要です。
髪から10cmほど離して使用しましょう。
根元から乾かすことで、髪のパサつきを防ぐことができます。
さらに、最初は温風を使用し、全体的に乾いてきたら冷風を使用することでキューティクルが閉じるのでツヤのある髪になりますよ。
シャンプーやトリートメントの頻度
シャンプーとトリートメントの頻度について聞かれますが、シャンプーとインバストリートメントは毎日することを推奨しています。
特にシャンプーは毎日行うべきと考えています。これは、頭を洗ってから24時間後には、頭皮が洗う前の汚れの状態や油分の量に戻るためです。ちょうど1日ごと、つまり毎日洗うことがよいとされています。
インバストリートメントに関しても、毎日使用し髪のケアすることで、ダメージが目立たない髪になります。
アウトバストリートメントなどのオイルは週に1~2回など自分の好きなタイミングで、かつ時間があるときにお使いください。
現代の女性は時間がない方も少なくないため、できるだけ短時間でできるようなケアがベストです。
一方でオールインワンタイプなどは、それぞれのバランスをとって作られたものなので劇的な効果があるわけではありません。
最低でもシャンプーとトリートメントの2種類を使うことを推奨しています。
髪の毛が痛む原因
髪の毛や頭皮はダメージを受けます。そのため、シャンプーやトリートメントなどによって日々のケアが必要になってきます。
では、髪の毛が痛むのはどういったところに原因があるのでしょうか。
髪の毛は3層構造になっていますが、キューティクルと呼ばれるものは髪の毛の一番外側を取り囲んでいるものです。専門用語で毛小皮(もうしょうひ)といいます。
キューティクルは、0.5mmのさらに1000分の1とかなり小さいものが何層にもなって髪の毛を取り囲んでいます。
このキューティクルが摩擦や刺激によってはがれている状態が髪が痛んでいる状態です。
他にも痛む要因を専門的にあげると
1.強度や弾力の低下
2.伸びや柔軟性の変化
3.含水率の変化
4.イオン交換機能の変化
など様々なものがあります。また髪の毛が途中できれたり、枝毛ができるなど見た目でわかるダメージもあります。
一方、最近では、女性がヘアアイロンやコテをつかうことが増えて熱によるダメージも増えています。
熱によってのダメージですと、150度を超えた温度設定でヘアアイロンをすると髪が痛み髪に損傷が発生してしまいます。よって150度以下でヘアアイロンをするのがのぞましいとされています。
ヘアアイロンの過度な使用や高温での使用がつづくと、髪が損傷したり、水分が少なくなったりと健康でない状態になってしまいます。こういった状態だと、毎日ケアをしてもなかなか状態がよくなりません。
ヘアアイロンを使わないという選択肢はなかなかとりづらい方もいると思いますので、できるだけ温度を調整することで継続的に使用し、またトリートメントを毎日することを忘れないでおくとダメージの少ない髪になります。
間違ったブラッシングは髪のダメージの原因に
ヘアブラシについても特に気を付けてください。一般的にナイロン状のブラシは痛みやすく、イノシシや豚の毛は高級ですが髪によいです。
髪の毛はブラシによってダメージを受けることが多いです。特に濡れた状態でブラシを使用すると髪が痛んでしまいます。濡れた状態で髪をほぐしたり、くしをしたりしている人の髪はさわるとハリがなくなっています。これはキューティクルがはがれているためです。
このようにブラッシングをする際はできるだけ乾いた状態でしましょう。シャワーをあびるまえに特にブラッシングをしておくことが需要です。
シャンプーを変えれば薄毛は治る?
薄毛に関しては主に男性の悩みとされていましたが、近年では女性も悩みが増えてきました。こうした薄毛の状態を補うために、育毛剤などの使用が増えています。
薄毛は、髪の毛が抜け落ちることで、生えるスピード以上の脱毛によって引き起こされます。日本人の平均の生理的な抜け毛は70~80本です。100本以上抜けている場合は異常な状態の可能性があります。
抜け毛には、ストレスによって物理的にひっぱることで髪の毛が抜けてしまうものと、髪の毛自体が変化し、正常に生えきることができずに抜け落ちてしまうものがあります。
よく、「髪が生える」とうたった育毛剤がありますが、育毛剤によって髪がはえることはありません。
あくまでも使用によって現状よりも悪くならないという予防の効果しかないことを覚えておいてください。
そのため、育毛シャンプーによって髪が生えてくることもありません。育毛シャンプーについても育毛剤と同じように頭皮の環境を良くし健康な髪が失われないようにするという予防の効果があります。
髪は植毛などの人工移植をしないかぎり、髪がはえてくることは現状はないため今後の科学の発展がまたれます。
シャンプーで白髪は治る?
白髪は人間の老化現象の1つです。色素細胞ができて、頭皮から髪の毛根に色素細胞を供給することで髪は黒くなります。
しかし、なんらかの原因によって色素細胞が髪の毛に渡されなくなると髪は白くなります。本来白い髪に、色素細胞をわたすことでみなさんの髪は黒く保たれています。
なぜ色素細胞が渡されなくなるかは解明されていません。
加齢による体内の機能低下によるものではないかなどいくつか理由が推測はされています。
人によっては遺伝によって生まれつき白髪が多く、青年期の段階から白髪がいくつか見られる人もいます。
あくまで参考値ですが、男性は30代前半から、女性は30代後半から白髪が発生しはじめます。
そのため男性は30代中盤から、女性は40歳ごろから白髪ケアを始める人が増えてきます。一方、ストレスによる環境変化も要因と考えられているため20代から白髪が増える人もでてきています。
また、若白髪は加齢によるものではなく、遺伝のため、先天性疾患の一つとしてとらえられることもあります。
白髪に関しては一度、その髪の毛が白髪になると、その髪の毛は黒くなることは二度とありません。ただし、抜け落ちた髪の毛のあとからはえてくる髪の毛が黒くなることはあります。
一般的に、一度白髪になった髪自体は染めなければ黒くはなりません。そのため、白髪が治るシャンプーというのは現在存在しません。白髪染めシャンプーなど、シャンプー自体に髪を染める成分が入っているものであれば徐々に白髪は染まるかもしれませんが、黒い髪を生やしているわけではないので根本解決にはなっていません。
ただ、スカルプシャンプーと呼ばれるシャンプーには頭皮の環境を良くし、健康ですこやかな髪の生やすことを促進してくれるシャンプーもあるため、老化進みを抑えるために使用するのは良いでしょう。
髪の毛と頭皮について
髪の毛と頭皮ついてここまで説明してきました。
頭皮のキレイな状態をたもち、髪の毛の汚れを落としておくことがすこやかな髪を保ちます。また規則正しい生活や栄養のとれた食事、過度なストレスからの解放といった当たり前のことも健康な髪を維持するためには重要です。
しかし、現代社会においてはストレスや不規則な生活が一時的に発生することも珍しくないため、忙しいときこそケアにしっかりと時間をかけることで、美しい状態を維持することができます。
ぜひこれを参考にケアをすすめてみてくださいね。