綺麗な髪はブラシから。
シャンプーやトリートメントにこだわる人はいても、ブラシににまで気を回している方は少ないんじゃないでしょうか?
実はヘアケアの中でブラシは癖を治すだけじゃなく様々な効果が期待できるんです。
今回はヘアブラシを徹底解説していきます。
美容師 / webライター
メガネ
美容師免許取得後、美容室を勤務して8年。現在は親が経営する美容室で事務をやりつつ、Webの知識も併用してWebライターとして活躍中。 美容師勤務中の手荒れの経験から、体の内側から髪をきれいにする術を研究している。ヘアケアからヘルスケアなどの、幅広い知識で記事を執筆中。 「薄毛に特化したヘッドスパ」が得意で、美容師時代もお客様から指名をよく受けていた。
ヘアブラシを使うとどんな効果が見込めるの?
ヘアブラシを使った経験がない人は、1つ持っておくと髪質が大きく変わります。
それは以下のように、ヘアブラシ1つで3つの効果が実感しやすくなるからです。
- キューティクルが整えられる
- 表面についたほこりや汚れが取れる
- 頭皮の血行がよくなる
キューティクルはうろこ状になっており、状況によって開閉するのは知っているでしょう。
ヘアブラシは細かい毛がたくさん付いており、ブラッシングをするだけで閉じていないキューティクルを整えられるわけです。
しかも、物理的に髪の表面についた汚れやほこりを落とせるところもポイント。
シャンプーやトリートメントの効果を落とさず、髪をきれいにする手助けもできてしまいます。
また、ブラッシングをすると、髪の毛が引っ張られるでしょう。
その時に頭皮も一緒に引っ張られるため、その刺激で頭皮の血行もよくなります。
つまりヘアケアとスカルプケアの両方ができるので、ヘアブラシを1つでも持っておくと便利です。
ヘアブラシはどんな種類があるの?
ヘアブラシには様々な種類があります。
それは使われる素材だけでなく、形状もたくさんの種類があるため、髪質や目的に合わせて選ぶようにしましょう。
素材によっての違い
まず、ヘアブラシには、使われる素材によって種類が分けられます。
特にヘアブラシの毛の部分に使われる素材をチェックしておきましょう。
- 天然毛ブラシ:ツヤを出すために使う
- ナイロンブラシ:扱いやすさ重視の時に使う
上記のように、素材によっては仕上がりや使い心地まで違いがあります。
用途や目的に合わせて、素材をチェックしておくとヘアブラシ選びで失敗が少なくなるでしょう。
天然毛ブラシ
ヘアブラシの中には、天然毛を使った種類があります。
天然毛とは、動物の毛を使ったヘアブラシが一般的です。
- 猪毛:硬い毛質をしていて太くて剛毛の人が使うと便利
- 豚毛:比較的柔らかい毛質をしていて多くの人に対応かのう
このように、硬さに違いがあります。
それに加えて、天然毛ブラシ全般に言えるのが「油分が含まれていること」です。
ブラッシングをするだけで、髪の毛の保湿ができてしまいます。
ツヤを出したい時に使う予定なら、天然毛ブラシを試してみましょう。
ナイロンブラシ
人工的に作られたナイロンの素材を使ったヘアブラシもあります。
ナイロンだと髪の毛の良くないイメージを持っている人がいるかもしれませんが、使い方次第です。
ナイロンブラシは、耐水性が高いところがポイントといえるでしょう。
つまり濡れた髪にも気軽に使えてしまいます。
素材によっては柔らかいナイロンブラシもあるので、引っ張られずにブラッシングができるのも魅力のひとつ。
頭皮の負担も最小限に抑えられるので、ダメージがひどいと感じる人も試してみましょう。
とはいえ、それでもキューティクルを整えられます。
トリートメント前にブラッシングをして負担なく浸透させる方法やドライヤーを使ったブローなど、幅広い使い方ができるのが大きな魅力です。
形状によっての違い
形状によっても、ヘアブラシの使い心地や仕上がりに違いが出てきます。
- ロールブラシ:カールを付けたい時に使う
- ハーフブラシ:ストレートにしたい時に使う
- パドルブラシ:頭皮の血行促進を整えるために使う
- クッションブラシ:頭皮や髪の負担が少ないブラシ
どのように使うべきか考えてヘアブラシを選ぶと、満足した仕上がりになるでしょう。
ロールブラシ
ロールブラシは、先端と持ち手のところ以外の360度全てのところがブラシになっています。
回しながらブラッシングをすれば、髪の毛が引っかかってカールが作れるので、内巻きなどの髪型をセットが楽になるのが大きなポイントです。
もちろん回転させながらブローしなければ、カールだけでなく、ストレートヘアにも使えます。
また、天然毛を使ったヘアブラシも少なくありません。
ヘアケアとしてのブラッシングだけでなく、ヘアセットのためにも使えるので1つ持っておくと便利なヘアブラシです。
ハーフブラシ
ハーフブラシとはロールブラシのように360度ではなく、半面だけにブラシの毛が付けられたヘアブラシです。
簡単に言うと、くせ毛用のヘアブラシだと思っていいでしょう。
ストレートヘアにしやすい形状をしているので、うねりをなくしたい人はハーフブラシを試してみてください。
パドルブラシ
パドルブラシは、頭皮に刺激を与えるだけのために作られたヘアブラシです。
髪の毛が引っかかるように作られていないので、ブローやブラッシングで使う予定なら気を付けておいてください。
ブラシの毛先の先端が丸くなっており、頭皮を傷つけにくくなっています。
パドルブラシで頭皮を刺激すれば、血行を良くして髪の毛の成長をサポートしやすくなるので、薄毛が気になる人ほど要チェックです。
クッションブラシ
クッションブラシとは、ブラシの根元にある土台がゴム製になっているヘアブラシです。
ゴムになっている特性上、その弾力性でブラッシングの時の頭皮への負担が抑えられます。
また、毛先は天然毛が使われることも多く、毛先にもやさしい造りをしている点もポイントです。
ブラッシングのために1本持っておくと、髪の毛や頭皮の状態をキープするのに役立つでしょう。
髪のお悩み別おすすめのヘアブラシの選び方
ヘアブラシというのは、素材や形状などの種類が豊富だと上記でも紹介してきました。
だからこそ使う前に自分に合った種類を見つけておくと、使い心地に違いを感じやすくなります。
つまり、自分の悩みに合わせたヘアブラシを選ぶようにするのがポイントです。
そこで悩み別に、おすすめのヘアブラシの種類をまとめてみたので、それを目安にヘアブラシ探しをしてみてください。
毛先が引っかかりやすくなった人:天然毛のクッションブラシ
まず、ヘアケアが目的でヘアブラシを探している人は、クッションブラシを選びましょう。
特に天然毛を使ったヘアブラシだと、特に髪の毛がきれいに整えられます。
天然毛ブラシが使われていると毛先に人間の皮脂と近い油が付着しており、ブラッシングだけでもツヤが出やすくなるからです。
しかも、毛先のブラシの数も豊富で髪の毛が引っ掛かりやすく、キューティクルも整えやすくなっています。
その割にクッションブラシは土台がゴムのため、頭皮への負担も最小限に抑えられるところも魅力的です。
毛先が引っ掛かりやすくて、ブラッシングでどうにかケアしたいと考えている人こそ、天然毛を使ったクッションブラシを試してみてください。
スムーズにヘアセットがしたい人:ナイロンが含まれるロールブラシ
ヘアブラシをヘアセットで使う予定なら、ロールブラシがおすすめです。
回転させながらドライヤーを使ってブローをすると、簡単にカールが作れてしまいます。
もちろん回転をさせずに、ロールブラシでブローをすればストレートヘアにも仕上げられるでしょう。
幅広い使い方ができるので、ヘアブラシを1つも持っていない人こそロールブラシがおすすめです。
また、ブラシの毛先が天然毛であるなら、ブラッシングとして使ってもツヤが出て髪がきれいになります。
薄毛で悩んでいる人:パドルブラシ
すでにヘアセットのためのヘアブラシを持っていて、それに加えて頭皮のためにヘアブラシを使いたい人は、パドルブラシを選ぶのが無難です。
頭皮に直接ブラシが当たっても、特に傷がつかない形状をしているので、血行を良くするのに適しています。
しかも、毛先が引っ掛かりにくくなっているので、髪の毛が引っ張られる頭皮の負担もないと考えていいでしょう。
ちなみに髪をセットした後に形を整えるために、パドルブラシを使って髪を梳くといった方法でも使えます。
ヘアブラシって使い分けた方がいいの?もし使い分けるならどうやるの?
ヘアブラシを使い分けたほうがいいかというと、間違いなく使い分けは必要です。
用途によって使い分けると、使い心地や仕上がりに大きな違いを感じられるでしょう。
それは、それぞれで形状や素材が違うからです。
用途によって作り変えているからこそ、使い分けてヘアブラシを使うと損はほぼありません。
例えば、うねりが気になるくせ毛の人が、ヘアセットのためにヘアブラシを使うなら天然毛のハーフブラシを試してみてください。
ドライヤーでブローをすると、うまくストレートヘアに仕上げられます。
ところが、ハーフブラシを薄毛予防として使うのはよくありません。
毛先の先端が比較的鋭く尖っているので、頭皮を傷つけて髪の毛の成長を邪魔してしまうからです。
このように、使い分けをしないと逆効果になってしまうケースがあるので、使い分けてヘアブラシを選ぶようにしましょう。
ヘアブラシのお手入れ方法
ヘアブラシの手入れをするなら、まずコームを用意しましょう。
コームとは、薄めの板に細い歯がついたクシのようなアイテムのことです。
特に持ち手があるリングコームだと、ヘアブラシのお手入れがしやすくなります。
そもそもヘアブラシはブラッシングで、毛先についたホコリや汚れを落とす役割があるので。
その汚れをコームで取り除くようにすれば、長くヘアブラシが使えます。
水洗いができるタイプのヘアブラシなら、その後にきれいに洗い流して乾かすようにしましょう。
プロが選ぶおすすめヘアブラシ10選!
おすすめのヘアブラシを、種類ごとにまとめてみました。
特に使いやすいヘアブラシを中心に紹介しているので、選ぶ時の目安として試してみてください。
- ロールブラシ
- クッションブラシ
- パドルブラシ
- 濡れ髪用ヘアブラシ
それぞれの良さがあるので、用途によって使い分けしてみましょう。
貝印 風が通る ロールブラシ 約50mm ¥1,210(税込)
貝印のロールブラシのポイントは、ブラシの根元に穴を開けているところです。
そのおかげで風通しがよくなり、ドライヤーを使ったブローの時に髪が乾きやすくなっています。
また、ナイロンと天然毛の両方がブレンドされている点にも注目しましょう。
ヘアセットのために使っても、ツヤが出やすくなっています。
穴は持ち手のところにもついており、ひっかけて保管することもできて便利です。
ホンゴ ロールブラシ ビッグロール B-708 ¥8,250(税込)
ホンゴのロールブラシは、ブラシの毛が長くなっているところが大きな特徴です。
この特徴があるおかげで髪の毛が引っ掛かりやすく、さまざまな髪の毛の長さにも対応できます。
ロングヘアであってもブローしやすく、カールを作るのに適しているでしょう。
もちろん回転させずにブローをすると、ストレートヘアに仕上げられる幅広い対応力も持ち合わせています。
また、ロールブラシを握るハンドル部分の太さは、他のロールブラシと比べて太く作られています。
握りやすくなっているので、長時間ロールブラシを使っても疲れにくいところもポイントです。
サンビー HC-382 かたい猪毛+豚毛 ¥4,180(税込)
サンビーのロールブラシは、天然毛を使っているところがポイントです。
しかも猪毛と豚毛の両方をブレンドしているので、どんな髪の毛の人でも使いやすく作られています。
ブラシの毛の長さは一般的ですが、豚毛の柔らかさもあるため、かなり髪の毛が引っ掛かりやすくて使いやすいでしょう。
天然のものを使っているのはブラシの毛だけではなく、ハンドルの木も天然性です。
比較的太めに作られているのもあり、握りやすくて使いやすいので、ロールブラシ初心者でも安心して使えるでしょう。
メイソンピアソン ハンディブリッスルダーク・ルビー ¥28,600(税込)
メイソンピアソンのクッションブラシは、日本人にちょうどいいサイズ感が特徴になります。
特にブラッシングをメインで使いたいなら、とりあえずこれ1本あれば十分でしょう。
髪のプロである美容師でも、定番として使われるほどの実力があるヘアブラシです。
ブラシの毛は猪毛が使われていて硬さもちょうどよく、ブラッシングもしやすい上にツヤも出やすくなります。
サンビー C-401 ナイロン・豚毛 ¥4,400(税込)
サンビーのクッションブラシの大きな特徴は、ブラシの毛先がナイロンになっているところです。
先端が丸くなって長めに作られているので、頭皮マッサージとしても使える造りをしています。
もちろん髪の毛にツヤを出しやすくするために、豚毛も使われている点も注目しましょう。
ヘアケアとスカルプケアの両方に使えてしまいます。
また、ブローが苦手な人でも髪の毛が引っ掛かりやすくなっており、クッションブラシ初心者でも安心です。
アヴェダ パドルブラシ ¥4,290(税込)
アヴェダのパドルブラシは、見た目がおしゃれなところがポイントです。
パドルブラシでは珍しく天然木が使われていて、インテリアに馴染みます。
もちろん実用性も高く、ブラシの面積が広いので効率的にマッサージができるでしょう。
ブラシの根元には、クッション性が高い土台が作られています。
押し付けるだけでなく、ポンポンと叩いても頭皮の負担が抑えられている点もポイントです。
ジョンマスターオーガニック コンボパドルブラシ ¥4,290(税込)
ジョンマスターオーガニックのパドルブラシは、猪毛も使っています。
頭皮だけでなく、毛先のブラッシングをするのにも使えるので、これ1本で一石二鳥です。
また、イオン毛も含まれているので頭皮だけでなく、髪の毛にツヤがより出やすくなっています。
スカルプケアもしたいけど、髪の毛のきれいに整えたい人が使うのにちょうどいいでしょう。
猪毛とイオン毛の両方の効果で、髪の毛の仕上がりに満足しやすくなるはずです。
タングルティーザー ザ・ウェットディタングラー ソフト&ダメージ ¥2,585(税込)
タングルティーザーは、濡れ髪にも使えるヘアブラシです。
本来は濡れた髪の毛は敏感で、キューティクルが剥がれてパサつきの原因になってしまいます。
しかし、タングルティーザーは髪の毛が絡まりにくく作られたヘアブラシです。
濡れ髪でも対応できるので、トリートメントをつける前にブラッシングしてしまいましょう。
キューティクルが整えられた状態で成分が浸透するので、髪の毛の負担が抑えられます。
ウェットブラシ フレックスドライ パドル ¥2,420(税込)
ウェットブラシのフレックスドライは、ドライヤーで髪を乾かす時の時短ができるヘアブラシです。
ブラシの間に空間が作られているので、風が当たりやすくて髪が早く乾きます。
また、ヘアブラシの形状としても大きいので、これも時短ができるポイントです。
ブラシ全体の素材も柔らかく、どんな頭の形にも対応しやすくなっているので、幅広い人に使えるヘアブラシといえるでしょう。
リファ イオンケアブラシ ¥6,050(税込)
リファは美容に詳しい人なら誰でも知っているブランドですが、ヘアブラシも作っています。
その中でもイオンケアブラシは、濡れ髪用として使えますが、特にシャンプーの時に使えるように作られているのがポイントです。
先端が丸くなっているのはもちろん、毛先全体が細めなので髪の毛を隙間に入り込みやすく、頭皮の汚れを浮かせやすく作られています。
見た目も全体がシルバーで高級感があるので、プレゼントとしても喜ばれるでしょう。
ヘアブラシの正しい使い方
ヘアブラシにはたくさんの種類が用意されていますが、毛先をきれいにしたい時の使い方は同じです。
- アウトバストリートメントなどで事前に髪を保護しておく
- 絡まった毛先を解しておく
- 根本付近から毛先に向けてヘアブラシで髪を梳かす
この3つのステップでブラッシングをすると、ヘアブラシで髪をきれいに仕上げられます。
アウトバストリートメントは、以下のようなものを用意しておくと失敗はほぼなくなるでしょう。
- ブラッシング専用スプレー
- ヘアオイル
- ヘアクリーム
頭皮に使うヘアブラシの場合は、頭皮をゴシゴシ擦らないこと。
これだけを注意して使えば、血行が良くなり、ヘアブラシとしての効果を実感できるはずです。
さいごに
ヘアブラシとは、髪の毛をきれいにするのが目的で作られたヘアアイテムになります。
種類としては豊富にありますが、一般的なのはヘアケア用と頭皮用の2種類です。
形状や素材によっても種類があるので、用途によって選ぶようにしましょう。
そこさえ間違えなければ、ヘラブラシ選びで特に大きな失敗はありません。
頭皮や髪の毛の負担にならないように、やさしく使う意識でブラッシングをしてあげましょう。