美容師 / webライター
メガネ
美容師免許取得後、美容室を勤務して8年。現在は親が経営する美容室で事務をやりつつ、Webの知識も併用してWebライターとして活躍中。 美容師勤務中の手荒れの経験から、体の内側から髪をきれいにする術を研究している。ヘアケアからヘルスケアなどの、幅広い知識で記事を執筆中。 「薄毛に特化したヘッドスパ」が得意で、美容師時代もお客様から指名をよく受けていた。
髪がパサパサしてるって、具体的にどんな状態なの?
髪の毛がパサパサといっても、自分が当てはまるのかよくわからない人もいると思います。
このようになる定義のポイントとなるのが、「キューティクル」です。
キューティクルというのは、髪の毛の表面にあるうろこ状のもの。
これが広がった状態のままになっている人が、髪の毛がパサパサになった状態になります。
最表面にあるMEAが紫外線やヘアカラー(ブリーチ)によって失われると、表面にかかる摩擦が増大して、キューティクルが傷むきっかけになります。
さらに、シャンプー&スタイリングといった日々のお手入れ時にこすれたり過度に引っ張られたりすることによって、削れたりはがれたりして傷みます。削れた端が引っかかってより削れやすくなります。
※引用:花王より
髪の毛がパサパサになるのは、誰でも起こるので注意しましょう。
キューティクルが広がったままになり、髪の毛が乾燥してしまう原因については以下で紹介するので要チェックです。
どうして髪がパサパサするの?
では、なぜ誰でも髪の毛がパサパサになるのでしょうか?
それはちょっとしたことでキューティクルが剥がれて、髪の毛がパサパサになってしまうからです。
髪の毛の表面にあるキューティクルは、髪内部にある保湿成分が外に出るのを防ぐ役割もあります。
髪内部にある水分量が数%でも減るだけで、髪の毛はパサパサになってしまうので注意しましょう。
どちらにしても、髪の毛が乾燥するとパサパサになると覚えていてください。
キューティクルが剥がれてボロボロになっている
髪の毛がパサパサになる原因の基本は、キューティクルが剥がれてボロボロになることです。
キューティクルが剥がれると、内部にある保湿成分が流出してしまいます。
乾燥しやすい状況になるだけに、髪の毛がパサパサになってしまうわけです。
内部にある水分量が少しでも減ってしまうと、髪の毛はパサパサになってしまうでしょう。
さらに髪の毛をパサパサに感じるのは、内部にある水分量だけではありません
私たち人間は、濡れたものに触れると指の温度が低下することを経験的に学習しています。実際の水分量に関係なく、指先の温度が低下することと触感を合わせて、うるおい感と認識しています。
※引用:花王より
髪の毛を触った感じで、パサパサになったと感じる時もあります。
サラサラのきれいな状態にキープすることも、パサパサにしないためにもヘアケアの意識を大事にしておきましょう。
加齢によって水分量が低下する
キューティクルが剥がれる原因と紹介しましたが、それだけが髪の毛のパサつきを感じる原因になるわけでもありません。
脂肪酸は毛髪内部にも含まれており、30代をピークに毛髪内部の脂肪酸量は減少していきます。
毛髪内部の脂肪酸量が減少することで、水分保持力の低下や毛髪のベール効果の低下、ツヤ感の低下などが引き起こります。
※引用:demiより
乾燥によって髪の毛がパサパサになると紹介しましたが、きれいにケアできていてもパサパサになる時があります。
年齢を重ねるごとに、髪の毛がパサパサになりやすいので注意しましょう。
今までどおりのケアをしていても、あまり効果が感じられない時ほど、ケアのやり方を見直してみてください。
髪がパサパサになる5つの悪習慣
髪の毛がパサパサになるのは、キューティクルが剥がれて乾燥しやすい状態になっています。
ケアをする習慣が大事になるのですが、パサパサになる逆効果な習慣が身についている人もいます。
そんな人は、ヘアケアを毎日していても、効果を実感できていないのではないでしょうか?
自分が以下の内容に当てはまるのか、チェックしてみてください。
もし当てはまるのなら習慣を見直しましょう。
パーマなどの薬剤を使った施術のやりすぎ
髪型をきれいに整えるためには、美容室でパーマやヘアカラーなどの施術が必要です。
ただし、おしゃれな髪型とは裏腹に、髪の毛に対してはあまりよくありません。
それは美容室で行う施術の中には、薬剤を使ってキューティクルが剥がれやすく、髪内部の水分量を減らしてしまうからです。
毛の水分量は根元側では年代による変化が少なく, 毛先側では高年齢層で減少する傾向があった。
また, パーマ処理を施した人の割合が少ない10代女性と男性全体では根元と毛先の水分量の差が少なく, パーマをかけ始める20代以降で毛先の水分量が有意に少なくなることからこの毛先の水分量の減少傾向はパーマ処理に起因すると考えられた (Fig. -6)。
※引用:頭皮頭髪の年代変化についてより
化学的な反応によって、髪の毛の形状や色を変えているのが美容室の施術です。
もちろん髪の毛のプロでもある美容師は、なるべく髪の毛のダメージを抑えるように工夫はしてくれています。
特に経歴が長く、勉強熱心な美容師に担当になってもらえると、髪の毛がパサパサになりにくくなるでしょう。
また、美容室の施術の頻度を抑えることも、髪の毛のパサつきを抑えるおすすめの方法です。
頻繁に通わないとキープできない髪型を選ばないようにしておくと、きれいな髪をキープできるようになります。
ヘアアイロンなどの熱ダメージがひどくなった
髪の毛をセットするのに何かと便利なのが、ヘアアイロンではないでしょうか?
確かにすぐに希望どおりの髪型に変えられるので、アイロンはあったら便利なアイテムです。
ところがヘアアイロンは、熱によって髪の毛の形状を変えるものでもあります。
これは髪の毛にとってあまりよくありません。
毛髪は熱処理により、水分量の低下や引張り強度の低下といったダメージを受けることが確認され、これらがヘアアイロンやコテの利用によって生じる毛髪のパサツキや切れ毛の原因であると考えられた。
※引用:毛髪の熱ダメージとその指標についてより
髪の毛はたんぱく質から作られているため、どうしてもヘアアイロンの熱でダメージを受けます。
内部にある水分も蒸発し、さらにキューティクルが剥がれやすくなるため、かなりパサパサした状態になるでしょう。
ヘアアイロンを使う時は温度設定を低くするだけでなく、アウトバストリートメントで髪を保護して使ってください。
乾燥しやすいシャンプーの選び方をしている
シャンプー選びも髪の毛をパサパサにする原因となっています。
特に洗浄力が強いシャンプーを使っている人は要注意です。
もともとシャンプーは皮脂汚れを落とすためのケアアイテムのため、髪の毛表面にある皮脂が少なくなってしまいます。
程よい洗浄力なら髪の毛にある皮脂は残るものです。
しかし、強すぎるシャンプー剤は皮脂がなくなり、パサパサする原因を作り出してしまうでしょう。
購入する前に成分表をチェックしておき、洗浄力の弱いアミノ酸系の洗浄成分が多いシャンプーを選ぶと安心です。
外出する頻度が多いのに紫外線対策をしていない
外出する頻度が多い人は、紫外線対策をしておきましょう。
それは髪の毛が、紫外線に対してあまり強くないからです。
紫外線は、髪の毛の内部にあるたんぱく質の結合を破滅させて、それがダメージとなってしまいます。
しかも表面にあるキューティクルは剥がれて、パサパサするのを加速させるでしょう。
長時間外出する予定なら、日焼け止めなどをして紫外線の影響を受けにくくしておいてください。
乱れた習慣の影響で頭皮環境が悪くなっている
髪の毛がパサパサになるのは、体の内側が関係している可能性もあります。
特に不摂生をしていて、生活習慣が乱れている人は注意しましょう。
もともと髪の毛は体の内側から作られるものです。
不摂生をしていると正常な髪の毛は作れません。
歪んだ髪の毛や細毛になり、保湿できる量が少なくなり、その結果髪の毛がすぐパサパサになってしまいます。
さらに毛穴から出る皮脂の量も減ることもあり、髪の毛が乾燥する原因となるでしょう。
つまり乱れた生活習慣が身についていると、それだけで髪の毛がパサパサになるわけです。
髪の艶を維持する7つの方法
髪の毛が乾燥してパサパサした状態のままになると、見た目の印象はあまりよくありません。
そこで艶があるきれいな髪の毛にしたいと思うでしょう。
おすすめの方法を7つまとめてみたので、髪の毛をきれいにしたい人は参考にしてみてください。
シャンプーの選び方をマスターする
髪の毛がパサパサになるのは、シャンプー選びが重要になります。
上記でも紹介したように、皮脂を洗い流すのがシャンプーの役割です。
髪の毛表面に皮脂がなくなると、コーティングがなくなり、髪内部の水分量まで少なくなってしまいます。
そうならないためにも、パサパサしにくく上に、保湿しやすいシャンプーを選びましょう。
シャンプー選びで大事になるのは、洗浄成分です。
成分表を確認して、以下のような成分が成分表の中でも最初のほうに記載があるか確かめてみてください。
・ココイル○○
・ラウロイル○○
上記の成分は、アミノ酸系の洗浄成分です。
洗浄力が控えめのため、仕上がりがパサパサしにくくなります。
ブラッシングを取り入れる
髪の毛を乾燥から守るためには、キューティクルを整えたほうが間違いありません。
そこでブラッシングを取り入れましょう。
ブラッシングとは、ヘアブラシで髪をとかして、物理的にキューティクルを整える作業です。
・シャンプーの前
・髪をセットする前
・ドライヤーを使う前 など
ブラッシングのタイミングは、上記のように髪の毛のダメージが増えるタイミングがおすすめです。
髪の毛が引っ掛かる時は、無理やりブラシを通さないようにしましょう。
また、ブラッシングのやりすぎもよくありません。
ほどほどにブラッシングをすれば、キューティクルが乾燥から髪の毛を守ってくれます。
正しくヘアアイロンを使う
ヘアアイロンも、髪の毛にとってあまりよくないものです。
だからこそ正しい使い方をマスターして、ダメージを抑えながらヘアセットに取り入れてみてください。
・設定温度は160度以下にする
・アウトバストリートメントを使って髪の毛を保護する
・髪をしっかり乾かして水分が残っていない状態で使う
最低でも上記の3つは意識してみましょう。
アイロンの熱を低めに設定すると、髪内部の水分が蒸発しにくく、パサパサになるのを抑えられます。
また、熱から髪の毛のダメージを守るために、アウトバストリートメントでコーティングしてみてください。
ただしアウトバストリートメントを付けてすぐは、髪の毛表面に水分が残っています。
アイロンの熱によって蒸発する水分が、キューティクルを壊してしまうかもしれません。
できるだけ髪は乾燥した状態で、ヘアアイロンを使うように意識しましょう。
美容室でヘッドスパをしてもらう
自分でケアするのが面倒だと感じる人は、定期的に美容室でヘッドスパを受けてみましょう。
ヘッドスパとは、頭皮マッサージをしてくれるメニューです。
その際に髪や頭皮が摩擦でダメージを受けないように、たっぷりシャンプーやヘアトリートメントを使ってくれます。
その時点で髪の毛が保湿でき、しかもマッサージ効果まで期待できるでしょう。
リラックスしやすい状態になるので、髪の毛の成長にとってかなりいい状態にしてくれるわけです。
インナーケアとヘアケアの両方が、1度の施術で受けられるのが大きなメリットになります。
スタイリング剤を見直す
ほとんどのスタイリング剤はヘアセットがしやすくなるだけでなく、コーティング効果も期待できます。
だからこそ髪の毛がパサパサで困っている人は、スタイリング剤を見直すチャンスです。
よく目にする濡れ髪がいい例といえるでしょう。
表面がすぐ乾いてしまうと、濡れっぽい髪質にはなりません。
濡れ髪の状態は、髪の毛の表面にコーティング成分が残っているわけです。
また、ヘアオイルやヘアバームなどのスタイリング剤の中には、補修成分が入っているものもあります。
髪内部まで保湿できるので、パサパサになりにくいです。
美容室で施術をする予定ならダメージレスメニューを活用する
パーマやヘアカラーなどの美容室の施術には、薬剤を使います。
この薬剤が髪の毛の乾燥を加速させるので、できるだけダメージレスメニューを活用してみましょう。
ダメージレスメニューの中には、補修成分が入ったものを施術前に付けて、さらにダメージが少ない薬剤も使ってくれます。
最後にトリートメントまでしてくれるものもあるので、乾燥しにくい状態で希望の髪型を作ってくれるでしょう。
もちろん、そのためには経験が豊富でないと、希望の髪型に仕上げるのが難しくなります。
経験が豊富なベテラン美容師や、知識が豊富な勉強熱心な人など、美容師選びも重要です。
担当する人がどんな人なのかしっかり調べて、ダメージレスメニューを試してみてください。
すでにパサパサなら髪を短くしてしまう
何をしても髪がパサパサになってしまうのなら、髪を短く切ってしまうのもひとつの方法です。
髪の毛は死んだ細胞だといわれるように、一定以上のダメージを受けた髪の毛は元に戻りません。
しかし髪の毛を切ってしまえば、それだけで
ただ髪の毛を短くするだけでは、あまりおしゃれな髪型にできないと感じる人がいるかもしれません。
好みの問題もありますが、おしゃれに髪を短くする方法はあります。
それはヘアセットがポイントです。
前髪のセットのやり方や濡れ髪、カチューシャなどのヘアアイテムを使ったアレンジなどを使うようにしましょう。
キュートな感じやクールな印象など、髪が短くなってもヘアセットのやり方ひとつで、かなりイメージが変えられます。
髪のパサパサ対策におすすめシャンプー5選
髪がパサパサになるのは、シャンプーが大事だと紹介しました。
そこでおすすめのシャンプーを紹介します。
希望の状態になるように、それぞれ特徴が違ったシャンプーを5つまとめてみました。
ETVOS モイストシャンプー 230ml ¥3,080(税込)
ETVOSのモイストシャンプーは、とにかくしっとり系シャンプーが欲しい人におすすめです。
洗浄成分としては、コカミドプロピルベタインなどのアミノ酸系のものばかり。
植物オイルも12種類と多めに配合されており、しっとりしやすくなっています。
髪の毛がパサパサして乾燥しやすい人でも、安心して使えるでしょう。
また、植物エキスも13種類配合されており、頭皮の状態も整えやすいのもポイントです。
敏感肌の人でも安心して使えるように、ほとんどが天然成分で作られています。
乾燥していても安心して使える要素がたっぷりなので、しっとり系が欲しい人も必見です。
ハホニコ ラメイ ヘアクレンジング シャンプー 400ml ¥4,180(税込)
ハホニコのシャンプーは、ヘマチンが入っています。
ヘマチンは髪を補修するのに適した成分で、シャンプーに配合されているのはうれしいポイントです。
特にエイジング毛で髪がパサパサになっている人は、ハホニコのシャンプーを使ってみましょう。
それは、配合されている洗浄成分にも関係があります。
ラウレス-4カルボン酸Naなどの、洗浄力が程よく高めの洗浄成分が入っていてふんわり仕上がるからです。
抗酸化成分も入っているので、酸化しやすい髪でも安心して使えますよ。
KAMIYA クリームシャンプー 400g ¥6,380(税込)
KAMIYAのクリームシャンプーの大きな特徴は、一般的な洗浄成分が含まれていないところです。
セテアリルアルコールなどの乳化剤が、うまく皮脂を浮かせてくれるので、不要な皮脂は洗い流せるでしょう。
そのため、しっかり皮脂が残ってくれて、しっとり髪が仕上がります。
しかもヘマチンやメリタンまで配合されており、髪の補修も安心です。
植物オイルまで配合されているので、ヘアケアと同時にスカルプケアまでできます。
これらが、オールインワンシャンプーだといえる理由となっています。
Amatora QUO ヘアバス H 375ml ¥4,620(税込)
Amatoraのシャンプーも、エイジングケアが得意な一面があります。
特に保湿しながら、頭皮のケアまでできるところに特化させているところがポイントです。
ヘマチンが入っているのはもちろん、ブルボ酸が入っているところが大きな違いとなっています。
フルボ酸は、ミネラルやビタミンなどの栄養が豊富です。
これが髪を保湿しながら、スカルプケアまでできる大きなポイントです。
髪だけでなく、頭皮が乾燥している人は、Amatoraのシャンプーを試してみましょう。
Hairmore スカルプシャンプー 200ml ¥3,850(税込)
Hairmoreのスカルプシャンプーは、髪の毛が細くなってきて乾燥しやすい人にちょうどいいでしょう。
それは、エストラジオールや塩酸ピリドキシンなど、髪の毛の成長をケアしやすい成分が使われているからです。
もちろん、加水分解コラーゲンなどの補修成分で、乾燥した髪をケアするものも含まれています。
長期的にも短期的にも髪の保湿を考えて作られているので、細毛で悩んでいる人も試してみましょう。
また、低刺激の成分ばかりで作られているので、頭皮が乾燥して敏感になっている人が使っても安心です。
さいごに
髪の毛が乾燥している人は、とりあえずシャンプーの見直しからしてみてください。
洗浄力などに問題があって、皮脂が足りなくなっている可能性があります。
また、ヘアアイロンやパーマのやりすぎなど、日ごろの習慣が乾燥しやすくしている可能性があるので要注意です。
あまり良くない習慣を見直して、髪が保湿しやすい状況を作るように心がけましょう。
どうしても髪のパサパサが良くならないのなら、カットで髪を短くしてリセットしてもらいましょう。