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白髪の予防は身体の内側から!白髪のメカニズムと予防法を紹介

白髪の予防は身体の内側から!白髪のメカニズムと予防法を紹介

白髪の予防は身体の内側から!白髪ののメカニズムと予防法を紹介

白髪は年齢によるものと、諦めていませんか?

最近ではグレイヘアーが注目されたりもしていますが、やはり白髪は隠したいもの。とはいえ、頻繁に白髪染めやカラーリングをすると、髪のダメージも気になります。

今回は、白髪になるメカニズムを知ることで、身体の内側から根本的に白髪を防ぐ方法を紹介します。

白髪を完全に黒髪に戻すことは不可能でも、白髪が生えにくくなる状態をキープすることはできるようになります。

正しいケアで、白髪を予防していきましょう!


なぜ白髪になるの?メカニズムを解説

そもそも黒かった髪が白髪になるのはなぜでしょう?

もちろん欧米人の金髪でも白髪にはなり、そのメカニズムは同じです。

白髪を予防するためにも、白髪になるメカニズムは知っておきましょう。



【白髪発生のメカニズム①】メラノサイトの休止・死滅

わたしたちの髪が黒いのは、髪が生まれる「毛母」というところで「毛色素細胞」がメラニン色素によって着色しているからです。

アフリカ系やアジア系の人の髪が黒いのはメラニン色素が多く、黄赤色系のメラニンが少量ある人種は金髪になります。

さて、生まれたばかりの髪は未着色なので「白」ですが、そこにメラニンが色をつけて黒くなります。

メラニンを作る工場を「メラノサイト」と言いますが、ここが休止したり死滅したりするとメラニンが作られないために生まれたままの髪の色となります。

それが白髪となって伸びてきます。


【白髪発生のメカニズム②】チロシン不足

メラノサイトでメラニンが作られるには、原料が必要です。

その原料が「チロシン」というアミノ酸の一種。

チロシンが不足してしまうと、メラニンを作る工場であるメラノサイトがいくらがんばってもメラニンを作ることができず、白髪になってしまいます。


【白髪発生のメカニズム③】正常な指示がない

メラノサイトがきちんと機能し、原料のチロシンが十分にあっても、なんらかの理由で司令塔が正常に指示を出さない場合にはメラニンが作られません。

司令塔とは、メラノサイト工場の中にある「MTF遺伝子」のことで、チロシナーゼに「メラニンをつくれ」という指令を出しています。

チロシナーゼがその指令を受け、チロシンに作用してメラニンが作られます。

この指令系統がうまくいかないと、工場や材料があってもメラニンはできないというわけです。



白髪の原因は?

白髪になるメカニズムは3つあることがわかりました。

では、その3つのメカニズムを阻害する原因となるのはなんでしょうか。白髪の原因を探っていきましょう。


加齢

一般的に白髪は30〜40代頃から増え始めます。

年齢を重ねると、メラニンの工場であるメラノサイトの働きが徐々に落ちていきます。

するとメラニンの量が減っていき、白髪が増えていきます。

また、メラノサイトの大元とも言える色素幹細胞が、加齢によって減少することも白髪の原因と考えられます。


遺伝

白髪の多い少ないには個人差があり、20代の若い頃から白髪がある人もいます。

これは遺伝的な要素があると言われ、家族に白髪が多い人がいる場合には、自分も白髪になる遺伝子を持っている可能性があると言えます。


ストレス

加齢や遺伝以外の大きな白髪の原因として、ストレスがあります。

ストレスは身体の機能のあらゆるところで思わぬ阻害をすることがあり、白髪発生のメカニズムのうち、どこかのサイクルを止める可能性があるのです。

極度のストレスを感じた際には、短期間で白髪になってしまうこともあります。


生活習慣の乱れ

髪に色を付けるメラニンや、その材料であるチロシンを作るために必要な栄養が不足していると、白髪の原因になります。

また細胞の代謝がスムーズに行われていない場合にも、メラニンが作られなかったりチロシン不足になったりして、髪に色をつけることができません。

乱れた食生活による栄養不足や、睡眠不足による代謝の低下などが白髪の原因になり得ます。


頭皮環境の悪化

頭皮のすぐ下に毛母細胞があり、そこで髪は生まれています。

頭皮環境が悪いと、ターンオーバーが乱れて皮膚のバリア機能が低下し、毛根がダメージを受けてしまいます。

すると毛根の下部にある毛母細胞も打撃をうけ、メラニンの生成に影響を与えます。

髪の生え替わりであるヘアサイクルにも関与してくるため、頭皮環境の悪化は白髪だけでなく抜け毛問題にも発展する可能性があります。


紫外線

お肌に紫外線を浴びるのは気にしても、髪の毛や頭皮への紫外線は無防備になっていませんか?

実は紫外線によって髪も日焼けしてしまいます。

大量に紫外線を浴びると、髪の内部のメラニン色素を破壊してしまい、色素が抜けてしまいます。

当然ながら、頭皮も紫外線を浴びると毛根もダメージを受けます。

毛根内のメラノサイトが傷つくと、メラニンが生成されにくくなるため、白髪が生えてくることもあります。



白髪を予防する方法

白髪をなんとかしたいと思っているのに、増える一方で悩みの種という方も多いでしょう。

しかし、白髪になるメカニズムや原因がわかれば、予防の方法もわかります。

白髪をこれ以上増やさないためにも、できることからはじめてみましょう!


【白髪予防①】バランスの良い食事

白髪を予防するためには、まず髪自体の健康を考えなければなりません。

髪は「ケラチン」というたんぱく質でできており、頭皮の内部にある毛母細胞で作られています。

髪が頭皮から押し出された状態が「髪が伸びる」という状態ですが、わたしたちが「髪」と呼んでいる部分”死んだ細胞”です。

生きているのは頭皮の内側にある部分なので、ここに酸素や栄養素を届けることが、髪の健康を育むことになります。

油っこい食事や添加物の多いものは避け、和食を中心としたバランスの良い食事を心がけましょう。

毎日の食事でバランスを考えるなら、「まごわやさしい」と覚えておくと便利です。


ま……豆類
ご……ゴマ
わ……わかめ=海藻類
や……野菜
さ……魚
し……しいたけ=キノコ類
い……いも類


ほかにも、特に白髪が気になる場合に積極的に摂りたい栄養素があるので、それぞれ紹介します。



たんぱく質

髪はたんぱく質からできているので、材料となるたんぱく質は積極的に摂りましょう。

たんぱく質は、肉・魚・豆類・乳製品・卵などに多く含まれますが、大切なのは同じたんぱく質に偏らないこと。

たんぱく質は、動物性のものと植物性のものがあるので、どちらもバランス良く摂るように心がけましょう。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準」によると、1日に必要なたんぱく質は成人男性は65g、成人女性は50gです。

この量は、単純に食べ物の重量ではないので注意してください。

成人女性の必要摂取量50gは、納豆で10パック、ゆで卵7.7個分にもなります。1日の食事の中で、しっかり摂れるようにメニューを考えてみましょう。



たんぱく質と一緒に摂りたい栄養素

食べ物から摂ったたんぱく質は、一度アミノ酸に分解され再合成されてケラチンになります。ケラチンが再合成されるのに必要なのが「亜鉛」です。

そして、亜鉛の働きをサポートしてくれるのがビタミンCやビタミンB群。

亜鉛は牡蠣や海藻類、レバー、赤身の肉、ナッツ類、大豆、黒ごま、ほうれん草などに多く含まれ、たんぱく質の合成だけでなく、免疫反応の調整やDNAの合成といった重要な栄養素です。

体内で作ることができない「必須微量ミネラル」なので、積極的に亜鉛を含む食材を摂りましょう。

ビタミンCは緑黄色野菜や果物に、ビタミンB群は、肉類、魚介類、豆類、ナッツ類などに豊富です。

たんぱく質とビタミンB群は一緒に摂れることも多いですが、ビタミンCや亜鉛は意識して食材を選ぶようにしましょう。



カルシウム

髪は生まれたときには白いままですが、メラノサイト(色素細胞)がメラニン色素を作り、色を付けるので黒くなります。

このメラノサイトを活発にするのがカルシウム。

カルシウムは骨や歯を作るために必須のミネラルです。

体内のカルシウムの99%は骨や歯に存在していますが、残りの1%は血液や筋肉、神経などの軟らかい組織に存在します。

カルシウムは青魚、乳製品、水菜、モロヘイヤなどに多く含まれています。

ただし食品によって吸収率が異なり、加齢とともに腸での吸収率が下がります。

牛乳など乳製品は吸収率が約50%と吸収されやすいですが、吸収を高めるビタミンDを含む小魚や、ビタミンKが豊富な小松菜、ほうれん草などの緑色野菜と組み合わせるのがおすすめです。



避けたい食べ物


【加工食品】

白髪予防に、ぜひ摂って欲しい食べ物を紹介しましたが、逆に避けたい食べ物もあります。

それがカップ麺やインスタント食品、冷凍食品、スナック菓子など。

これらの加工食品には添加物が多く含まれており、添加物を分解するためにはミネラルやビタミンを大量に消費してしまうのです。

せっかく白髪予防にと摂った栄養素が、加工食品をたくさん食べたことで無駄になってしまいます。

身体は、摂った栄養素を命に関わる部分から先に回そうとします。髪は直接生きることに関係がないため、髪へ栄養を回すのは最後になるとも言われています。

食品から摂った髪に良い栄養素を、髪を育てるために回せるよう、加工食品の食べ過ぎに注意しましょう。



【糖質】

甘いお菓子や糖分を多く含むごはんや麺類などは、頭皮からの皮脂の分泌を増やしてしまいます。

皮脂は頭皮にとっても必要なものではありますが、過剰な皮脂はマラセチア菌などの増殖をまねき、脂漏性皮膚炎の原因にも。

脂漏性皮膚炎は抜け毛を増やし、白髪どころか髪そのものが生えなくなってしまう恐れもあります。

食事で摂るごはんやパンは必要ですが、甘いお菓子などは控えるようにした方がいいでしょう。



【冷たいもの】

アイスクリームや冷たいジュースなど、特に暑い時期には毎日食べているという方も多いでしょう。

しかし、身体を冷やすと血流が低下するためメラノサイトへ悪影響を与えたり、頭皮環境を悪くしたりすることもあります。

なお、きゅうりやレタス、メロン、スイカなどは身体を冷やす作用があるため、食べ過ぎには気をつけてください。



【刺激物】

刺激物とは、胃を刺激するもののことで、辛いもの、油物、塩分・糖分の多いもの、アルコール、煙草などを指します。

刺激物を摂りすぎると、頭皮も刺激されてさまざまな髪のトラブルを起こす可能性が高まります。

当然、白髪が増える原因にもなってしまいますので、適度な摂取を心がけましょう。



【白髪予防②】質の良い睡眠

睡眠が健康と美容に大切なことはよく知られています。

もちろん、髪の健康にも睡眠は大きく関わっているので、睡眠を改善することは白髪予防にもつながります。

では、なぜ睡眠が白髪予防になるのか、質の良い睡眠をとるにはどのようにすればよいのかを解説していきます。


睡眠と白髪の関係

わたしたちの身体は、睡眠中にさまざまなことをしています。

そのひとつが、成長ホルモンの分泌。成長ホルモンは成人後にも分泌され続け、代謝調節や免疫機能、認知機能にも作用する大切なホルモンです。

ただし成長ホルモンが分泌されるのは、入眠してから3時間の間だけと言われ、この間に深い睡眠に入れるかどうかが成長ホルモンの分泌に大きく関わっています。

成長ホルモンは、エイジングケアやダイエットにも貢献してくれる美容の味方。

白髪の予防には、良質の睡眠をとって成長ホルモンの分泌を促すことが大切です。

また睡眠中は副交感神経が優位になり、その間に新しい細胞をつくったり、傷ついた箇所を修復したりします。


メラニン色素をつくっているメラノサイトの働きも、睡眠中に回復させてくれます。

メラノサイトがしっかり働くと、食べ物から摂取した栄養素もしっかりと白髪予防へ使うことができるようになります。

ところが慢性的に睡眠不足だと、自律神経が乱れてしまい、メラノサイトのダメージは回復しないまま。

メラノサイトの生成がうまくいかず、白髪の原因となってしまいます。

さらには頭皮のターンオーバーも滞ってしまい、乾燥や角質肥厚になって頭皮環境が悪化。メラノサイトが働きにくい環境になってしまうのです。


良質の睡眠をとる方法


①朝日を浴びる

わたしたちの体内時計は、24時間より少し長いと言われています。

それを24時間に合わせて生活しているので、知らないうちに少しずつ体内時計がずれてしまいます。

それをリセットできるのが、太陽光を浴びること。

日光に当たると眠くなるホルモン「メラトニン」の分泌が抑制され、脳を覚醒させるホルモン「セロトニン」が分泌されます。

メラトニンは、14時間後に再分泌されるという特性があるため、夜になると自然に眠くなりよく眠れるようになります。

夜ぐっすり眠るための秘訣は、朝起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びること。今日からすぐに実行できますので、ぜひやってみてください。



②寝る前にはブルーライトを浴びない

ブルーライトには脳を覚醒する作用があり、せっかく眠くなるメラトニンが分泌されても、脳が興奮状態になってしまいます。

リラックス状態にならないと眠くならないため、寝る間際までスマートフォンやパソコンを触っているのは避けましょう。

ブルーライトは長い時間脳に影響するため、できれば就寝時間の3時間前にはブルーライトを発するものを見ないようにしてください。

どうしても無理であれば、スマートフォンやパソコンにブルーライトカットフィルムを貼ったり、ブルーライトカット効果のある眼鏡をかけたりして防ぎましょう。



③お風呂は就寝の1時間前に

体温が低下するとき、わたしたちは眠くなって自然な入眠が訪れます。そのためにお風呂を上手に利用しましょう。

入浴すると血行がよくなり、身体全体が温まってリラックスできますが、体温は1℃程度上がってしまいます。

しかし、入浴によって血管がひらいた状態になっているため、熱は放散されやすくなっており、体温を下げることができます。

つまりは、就寝前に体温を下げやすくするために、お風呂で一度温めるというわけです。

ただし熱いお湯に入ってしまうと、急激な体温の上下で身体に負担をかけてしまいます。

39〜40℃程度のぬるめのお湯に、10〜15分浸かるのがおすすめ。

入浴後、体温が下がるのにおよぼ1時間30分ほどかかるため、就寝時間の1時間半前までにお風呂をすませるようにしてみましょう。



④食事は就寝の3時間前まで

食事をすると、胃や腸などは消化しようと活発に働きます。

胃に食べ物が残っている状態で眠ってしまうと、身体は休もうとしているのに胃腸は働こうとして負担がかかってしまいます。

それだけでなく、睡眠も阻害してしまうことに。

食べ物を消化するには3時間程度かかるので、夕食は就寝の3時間前までに済ませておくのが理想的です。

どうしてもお腹が空いてしまったり、夕食が遅くなってしまったりする場合には、おにぎりやバナナなどの消化しやすいものを軽く摂るだけにしましょう。



⑤寝室の照明を落とす

わたしたちは、眠っているときでもまぶたを通して光を感じています。

眩しくて目が覚めることがあるのは、目を閉じていても光を感じている証拠ですね。

光が10ルクスを超えると、眠くなるホルモン「メラトニン」が出にくくなるため、照明は落として寝るようにしましょう。

睡眠深度がマックスになるのは、月明かり程度と言われており、約0.3ルクス程度の明るさです。

真っ暗ではないけれど、室内がうっすらと見えるくらいの明るさと考えてください。

豆電球は天井にあって直接目に入りやすいばかりか、9ルクス程度も照度があり、熟睡するには明るすぎます。

どうしても照明を付けたいのであれば、フットライトや間接照明のごくわずかな光のものにしましょう。



【白髪予防③】頭皮環境を整える

髪は頭皮内部にある毛根から生まれ、そこでメラニン色素によって黒くなって生えてきます。

頭皮環境が悪いままだと、白髪ばかりか髪そのものの健康にも関わるため、頭皮環境を整えるケアをしましょう。


紫外線を避ける

紫外線がメラニン色素の生成に悪影響を与えることは前述しましたが、白髪予防のためには、頭皮も髪も紫外線に当たらないようにしましょう。

日傘や帽子などで直射日光を避け、髪用の日焼け止めスプレーを利用するなどして対策をすることをおすすめします。

なお、紫外線は1年中降り注いでいますので、夏だけでなく年間を通じて紫外線対策をしてください。


頭皮の血行をよくする

白髪だけでなく、頭皮環境を整えるには血行をよくすることが大切です。

血行が悪いと髪の成長に必要な栄養素が届きにくく、乾燥やバリア機能の低下などトラブルの元となってしまいます。

シャンプーのときに頭皮マッサージを取り入れると、汚れオフと一緒に血行を促すことができるのでおすすめです。


【頭皮マッサージシャンプーのやり方】

①シャンプー前にブラッシングする

②40℃程度のぬるま湯で1〜2分間の予洗いをする

③シャンプーをよく泡立てて、地肌にまんべんなく伸ばします。
指の腹を使ってしたから上へ小刻みに頭皮をさするようにしながら丁寧に洗います。このとき、力は入れず、爪をたてないように気をつけてください。

④指の腹を使って、頭皮をしっかりと揉み出すようにマッサージしていきます。
頭全体を気持ちいいと感じる程度の強さでマッサージしましょう。

⑤40℃程度のぬるま湯で2〜3分かけてすすぎます。
シャンプーが残っていると、頭皮トラブルの原因となるのでしっかりすすぎます。



白髪を増やさないためには予防を継続していこう!


白髪になるメカニズムや原因、白髪の予防方法を紹介してきました。

白髪を黒髪に戻すことは難しくても、これ以上増やさないためにできることはあります。

白髪染めやカラーリングの一方で、身体の内側からのケアが大切です。

結局は生活習慣に大きく関係しているので、継続していくことが重要。

白髪予防の方法は、健康や美容のためにもよい習慣なので、できることから早速行っていきましょう!


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