皆さんはグレイヘアをご存じですか?
白髪が増えてきたときはとりあえず染めるという手段を釣る方もいますが。
グレイヘアはあえて白髪を染めずに白髪を生かしたヘアスタイルのことを言います。
今回は、そんなグレイヘアへの移行方法を詳しく解説していきます!
この記事を読んで、白髪に悩んでいる方の手助けになれれば幸いです。
美容師 / webライター
メガネ
美容師免許取得後、美容室を勤務して8年。現在は親が経営する美容室で事務をやりつつ、Webの知識も併用してWebライターとして活躍中。 美容師勤務中の手荒れの経験から、体の内側から髪をきれいにする術を研究している。ヘアケアからヘルスケアなどの、幅広い知識で記事を執筆中。 「薄毛に特化したヘッドスパ」が得意で、美容師時代もお客様から指名をよく受けていた。
グレイヘアとは?
白髪というのは、白髪になったら戻らない髪の毛が黒色に戻らない髪の毛が存在しています。
それはメラニン色素と色素幹細胞が、深く関わっているためです。
メラニン色素か色素幹細胞のどちらかが枯渇した時点で、黒髪には戻らない髪の毛になってしまいます。
毛包幹細胞がつくるTGFβというたんぱく質が、色素幹細胞を未熟な状態で眠らせておくことに重要な役割を果たしていました。TGFβが働かないと色素幹細胞がニッチの中で分化してしまい、枯渇して白髪になります。
※引用:再生医療ポータルより
つまり1度白髪になったら、髪の毛が伸びた時点で白髪染めをしないといけなくなります。
とはいえ、白髪染めをするためにはそれなりの手間がかかるでしょう。
そこでグレイヘアの出番です。
グレイヘアとは、白髪染めを使って白髪を染めてしまうのではなく、白髪を活かした髪型になります。
メリット
- 白髪染めの手間がなくなる
- 頭皮のダメージがなくなる
- 髪の毛のダメージがなくなる
グレイヘアは、白髪染めを使いません。
そのため、髪の毛や頭皮の負担が最小限に抑えられます。
髪の毛が伸びれば、その時点で白髪が見えるため、数カ月たてば白髪染めをするのが普通です。
しかも根元の白髪まで、しっかり薬剤を塗布しないといけません。
それを数カ月に1回続けていると、頭皮が荒れたという声は多く、アレルギー反応に悩む女性が一定数以上います。
これまで染毛剤で異常を感じたことのない人でも、使い続けるうちに突然アレルギーを発症することがあります。かゆみ、赤み、痛みなどの異常を感じた場合は、使用をやめ、医療機関を受診してください。
※引用:独立行政法人 国民生活センターより
もちろん、グレイヘアにした時点で、白髪染めの力を借りる必要はありません。
それだけ手間もかからない上に、髪の毛や頭皮のダメージがなくなるのが大きなメリットですね。
デメリット
- 老けて見える可能性がある
- すぐにグレイヘアに挑戦できない可能性がある
グレイヘアは、白髪を活かした髪型です。
つまり白髪を残した状態になるので、白髪のデメリットが表面化します。
髪型によっては老けてしまう可能性があるので、信頼できる美容師さんにお願いして、グレイヘアにしてもらいましょう。
また、グレイヘアにするためには時間がかかります。
白髪染めをしているのなら、黒髪との境界線が無くなるまで白髪を伸ばさないといけません。
すぐグレイヘアになれないという事実だけは、覚えておいてくださいね。
グレイヘアに移行しやすい白髪の割合は?
白髪が少ない人だと、グレイヘアが似合わない可能性があるので注意しましょう。
つまりグレイヘアに移行しやすいのは、白髪の割合が多い人です。
では、どの程度の割合からだと、グレイヘアに挑戦しやすいのでしょうか?
それは、せめて髪全体の7割はほしいです。
この数値以下の人だと、グレイヘアに挑戦できないのかといえば、それもまた間違いです。
白髪の割合が多い人ほど移行しやすいというだけなので安心してください。
また、白髪が少ない人でも、白髪が固まっている場所や、髪型によっても似合いやすさに違いがあります。
グレイヘアの知識がある美容師さんだと、うまく白髪を活かした髪型を提案してくれますよ。
詳しくは以下で紹介しているので、白髪の割合が少ない人も要チェックです。
グレイヘアへの移行期間はどれくらい?
グレイヘアになるためには、それなりの時間が必要だと紹介しました。
その期間は、人によって違いはありますが、白髪の割合が多い人でも2年ほどかかると思っておきましょう。
移行するために必要な期間
白髪染めをしている時ほど、髪の毛が伸びてきたら白髪が気になってきたと思います。
逆にグレイヘアに移行する時は、白髪が伸びてきたら嬉しいもの。
それは、グレイヘアになるためには、生えてきた白髪を大事に伸ばす必要があるからです。
髪は多少個人差があるものの1ヶ月に約1cm伸長する。一般的な肩くらいまでの長さ(25~30cm)では、約2年間の履歴を有することになる。
※引用:超高圧電子顕微鏡による毛髪構造解析より
人間は、上記のように1ヶ月に約1cm髪の毛が伸びます。
髪型によりますが、肩くらいまでのグレイヘアにするなら、2年はかかるというわけですね。
もちろんショートヘアにするなら、移行するための期間は短くできるでしょう。
1ヶ月に1cmという目安で、グレイヘアにするための期間を計算してみてくださいね。
移行しやすい髪の長さ
グレイヘアに移行する期間を知るためには、1ヶ月に1cmを目安にすると紹介しました。
つまり、早くグレイヘアにしたい人は、ショートヘアのような短い髪型を選ぶのが無難です。
肩までの長さが25cmだとすれば、その半分なら1年ほどかかるでしょう。
つまり12cmほどのショートヘアという意味ですね。
ベリーショートでも問題ないのなら、さらに早くグレイヘアに移行できます。
白髪染めからグレイヘアに移行する4つの方法?
過去に白髪染めをしていて、グレイヘアに挑戦したい人のために、方法を4つ用意しました。
主に美容室でする方法をまとめてみましたが、簡単に自分の力だけで移行する方法も含めています。
ハイライトを使った白髪ぼかし
ここ最近の主流は、白髪ぼかしといった方法です。
名前のとおり、ハイライトを使って白髪をぼかすのですが、美容師さんの技術力が必要になるので注意しましょう。
ハイライトとは、髪の毛の束ごとに部分的なヘアカラーをする技術です。
これは通常のハイライトでの話ですが、白髪ぼかしのためのハイライトとの違いはそこまで違いはありません。
強いていれば、白髪付近に合わせてハイライトを入れてもらうくらい。
部分的に髪の毛を明るく染めることで、白髪があったとしてもわかりにくくなります。
白髪染めを使わないので、髪の毛全体が明るくなる点は大きなメリットです。
もちろん白髪が生えてきてもわかりにくいので、白髪染めよりは染める頻度は少なくて済みます。
その代わりに、それだけヘアカラーの知識と経験が必要です。
技術力が高い美容師さんを見つける手間がかかるのが、デメリットとなります。
ハイトーンカラーで髪全体を明るくする
ハイライトだけでなく、ハイトーンカラーも白髪ぼかしとしておすすめです。
ハイトーンカラーとは、髪の毛全体を明るくするヘアカラーになります。
白という色は、究極に明るくさせた色。
つまり白髪以外の髪の毛も明るく染めれば、白髪がわかりにくくなるわけです。
ハイトーンカラーは、ブリーチを使わなくても染められます。
しかし、白髪を目立たせたくないなら、ブリーチで脱色したほうが見えにくくなるでしょう。
白髪が見えにくくなる代わりに髪の毛が痛みますが、ヘアカラーを楽しむ幅は広くなりますよ。
ヘアカラーが好きな人は、ハイトーンカラーにも挑戦してみましょう。
カラーシャンプーやカラートリートメントを定期的に使う
上記の2つの方法は、美容室で行うグレイヘアの移行方法でした。
白髪を隠してグレイヘアに移行しやすくなるのは間違いありませんが、美容室に通う手間がかかります。
それが面倒に感じる人は、カラーシャンプーやカラートリートメントを使いましょう。
グレイヘアになるまでの間、髪の毛や頭皮のダメージを抑えながら、グレイヘアに移行できます。
自宅でできる点の魅力ですね。
カラーシャンプーやカラートリートメントは、シャンプーとトリートメントをしながら白髪を染めるアイテム。
イオンなどの力を使って、髪の毛に色素が吸着して白髪を染めていきます。
ただし、どちらの方法も染める力はあまりありません。
毎日使い続けて、徐々に髪の色を染めていきます。
髪の毛や頭皮が痛むのが嫌な人や、自宅でどうしても白髪を隠して、徐々にグレイヘアに移行したい人向けの方法ですね。
ベリーショートにして早めにグレイヘアにする
髪の毛を染めてグレイヘアに移行する方法は、上記で紹介しました。
それと同時に、グレイヘアに移行するタイミングで、髪の毛をベリーショートにしてみましょう。
この方法だと、すぐにグレイヘアに移行できておすすめですよ。
ベリーショートの概念はあやふやですが、女性のベリーショートは、耳のほとんどが見える髪の長さの髪型。
これがベリーショートです。
数センチ程度の髪の長さで実現できるので、グレイヘアに移行するまでの時間が半年ほどに縮まります。
上記の白髪をぼかすヘアカラーと一緒に活用すると、すぐにグレイヘアに移行できるでしょう。
グレイヘアをきれいに見せる 3つのポイント
グレイヘアは、白髪を残したままおしゃれに仕上げる髪型です。
白髪そのものがネガティブな印象を与えますが、ポイントを抑えないと逆におしゃれに見えません。
そのポイントとは、髪の手入れです。
毎日のケアを怠らないようにすれば、グレイヘアを長く楽しめるようになりますよ。
ポイント《1》黄ばみを抑える
グレイヘアをきれいな状態で保つためには、黄ばみを抑えてしまいましょう。
そのためには、カラーシャンプーやカラートリートメントが必要になります。
グレイヘアがきれいに見えるのは、きれいな白色がキープできるかどうかが問題です。
「何も染めないと白いままなのでは?」と、疑問に思う人がいるかもしれせんが、じつは何もケアしないと黄色くなってしまいますよ。
この原因が、フェオメラニンといわれる色素です。
メラニンはユウメラニン(真メラニン)とフェオメラニン(亜メラニン)の2種類に分類することができます。ユウメラニンが多いほど黒髪に近付き、フェオメラニンが多いほど、金髪・赤毛になります。
※引用:山野美容芸術短期大学より
原因は様々ありますが、髪の毛は日々伸びていくため、フェオメラニンが生成されることもあります。
そのまま放置していれば、きれいなグレイヘアも黄ばんでしまうわけです。
それを防ぐために、カラーシャンプーやカラートリートメントで白い色に整えておきましょう。
紫シャンプーを使うと、黄色と混ざって無彩色になってくれます。
きれいな白い色をキープできるので、グレイヘアに移行した後も使い続けてくださいね。
ポイント《2》トリートメントは入念に行う
そもそも、グレイヘアを使うためには清潔感が大事になります。
グレイヘアになった時点で、それなりに高齢化している状態だと思っていいでしょう。
加齢を重ねると、誰でも髪の毛が乾燥しやすくなります。
高年者では皮脂分泌が低下し,髪が乾燥しやすくなり,つやが失われやすくなる。
※引用:髪の健康を考える〜美しい髪で過ごすには~|順天堂醫事雑誌より
この乾燥によって髪の毛が広がり、清潔感が失われてしまいます。
周りの印象もよくないので、グレイヘアにしたらトリートメントで保湿をしておきましょう。
ヘアオイルだけでなく、ヘアミストのような水分量の多いアウトバストリートメントなどで、内部まで保湿しておくのがおすすめです。
ポイント《3》ショートヘアor束ねて髪を広がらせない
清潔感のことを紹介しましたが、大事なのは保湿するだけではありません。
髪を広がらせない努力を、グレイヘアに移行する前より意識しましょう。
保湿をしていたとしても、グレイヘアは乾燥しやすいためです。
そこで、ショートヘアにするか、ポニーテールのように髪を束ねるヘアアレンジもしておいてください。
スッキリして見えて、グレイヘアのデメリットを帳消しにしてくれます。
グレイヘアへの移行後、より素敵に見せるためのポイント2点
グレイヘアに移行したからといって、まだまだ注意するべきポイントはあります。
それは髪の毛だけの問題ではありません。
服装や小物を使って、より若々しく見えるようにするのがポイントですね。
ポイント《1》白い服装をメインにする
グレイヘアと相性がいいのは、白い服装になります。
そもそも、白髪だとどうしても地味に見えがちだからです。
白い服装をしているだけで明るく見えるので、グレイヘアとのバランスがうまくとれます。
また、白い服装は清潔感にも繋がるので一石二鳥です。
白い服装といっても、どこか1つに取り入れることから始めても問題ありません。
白に限らず、少しずつ明るめの服装を取り入れていけば、グレイヘアが活きてきますよ。
ポイント《2》顔周りに付けられる小物を取り入れる
どうしても白髪というイメージから、地味に見られがちです。
そこで華やかさもプラスさせるために、顔周りに付けられる小物を使うと、よりグレイヘアがおしゃれに見えます。
特におすすめなのがイヤリングですね。
発色の良い赤色など、ハッキリとした色のものを選ぶと、明るい印象を与えられるでしょう。
さいごに
グレイヘアとは、白髪を活かしておしゃれに見せる髪型です。
白髪が多ければ多いほど、グレイヘアに移行しやすくなりますが、多くの人が移行するまでに挫折してしまいます。
どうしても白髪染めなどで染めていると、白髪が見えると気になってしまうのもわかります。
白髪ぼかしなどでうまく白髪を隠しつつ、白髪を伸ばしきった後は白髪染めの手間がかかりません。
清潔感を保ちつつ、明るい雰囲気を保つためのアレンジや小物で、グレイヘアに移行した後もおしゃれを楽しんでみてくださいね。