美容師 / webライター
メガネ
美容師免許取得後、美容室を勤務して8年。現在は親が経営する美容室で事務をやりつつ、Webの知識も併用してWebライターとして活躍中。 美容師勤務中の手荒れの経験から、体の内側から髪をきれいにする術を研究している。ヘアケアからヘルスケアなどの、幅広い知識で記事を執筆中。 「薄毛に特化したヘッドスパ」が得意で、美容師時代もお客様から指名をよく受けていた。
猫毛の髪質の特徴
猫毛は、細毛でやわらかい髪質のことを指します。
猫毛かどうか確かめるためには、抜けた髪の毛を指に巻きつけてから髪の毛を指から離してみましょう。
巻き付けた状態のままの形を保っているのなら、猫毛の可能性があります。
逆に元のまっすぐな髪の毛に戻ったのなら、その髪の毛は猫毛ではありません。
猫毛のメリット
猫毛は髪質がやわらかく、細い髪質をしているため、ふんわりした雰囲気が出せます。
やわらかい印象を出したい時には、猫毛という髪質が役立つため、猫毛だから全てダメというわけでもありません。
髪質を活かした髪型に変えることで、ストレスなくおしゃれを楽しむことができます。
特に毛先に動きが出しやすいエアリー感のある髪型がおすすめです。
毛先に動きが出やすいレイヤーカットを活用してみてください。
猫毛のデメリット
猫毛にも相性がよくない髪型があります。
それは、トップにボリュームが感じにくい髪型です。
猫毛の特徴は、髪の毛が細いところです。
髪の毛内部のコルテックスなどの髪の毛の強度と関係している部分が少ないため、髪をセットしてもすぐにトップが潰れてしまいます。
毛髪の内部の大部分は、「コルテックス」とコルテックス同士を横方向で接着する「CMC」でできています。
このコルテックス領域は毛髪全体の85~90%を占め、水分を保持し、毛髪の強度やコシ、髪色、透明感や動きのあるツヤ感に影響します。
※引用:LebeL(ルベル)オフィシャルサイトより
特に髪が長めのロングヘアや、動きに出にくい重めの髪型だと、猫毛のデメリットが強調されてしまうので注意しましょう。
薄毛のように見えてしまうので、できるだけ毛先に動きが出やすい軽めの髪型を選んでおくと安心です。
また、猫毛はボリュームが出にくいだけでなく、毛先が絡まりやすいといったデメリットも持ち合わせています。
アレンジをする時にも注意が必要です。
猫毛の人におすすめの髪型とヘアセットのポイント
猫毛のデメリットとして挙げられるのが、トップが潰れることです。
さらに毛先も絡まりやすいということもあり、できるだけシンプルな髪型を選ぶのがちょうどいいでしょう。
その中でもどちらのデメリットもカバーできるのが、ゆるめのポニーテールです。
髪を1つにまとめて、毛束をつまんでゆるく仕上げてしまいましょう。
これだけで少し外出しただけでもトップが潰れにくく、髪をまとめるだけなので毛先が絡まる心配もありません。
とはいえ、それ以外でも注意するべきことがあるので、セットのポイントをまとめてみました。
もちろんポニーテール以外の髪型にする時にも役立つものも多いので、猫毛の人はヘアセットする時に参考にしてみてください。
セットのポイント《1》スタイリング剤を使う時は少量ずつ
猫毛の人が最も困ることのひとつが、スタイリング剤によって髪が重くなりすぎるところです。
重みでトップまで潰れてしまうリスクもあるので、できるならスタイリング剤の付け方に注意しましょう。
やり方としては簡単です。
まずスタイリング剤は、かなり少量ずつ手に取るようにしてください。
そして手のひらに薄く伸ばして、スタイリング剤を均一にしておくと間違いありません。
スタイリング剤が足りないと感じれば、同じように少量ずつ足していくイメージで髪をセットしてください。
これだけでスタイリング剤が重すぎるといった心配はなくなります。
セットのポイント《2》アイロンを使う時は毛束を少量ずつ巻く
毛先に動きを出すことで、猫毛の良さが活かされます。
そこでアイロンを使ってうまく毛先に動きを出せるようになれば、おしゃれな髪型が簡単に作れるようになるでしょう。
その際に意識するべきポイントは、アイロンの熱が冷めるまで待つことです。
猫毛はやわらかい髪質のため、ちょっと髪を引っ張ってしまうだけでも毛先のカールやウェーブがダレてしまいます。
また、髪の毛が細いという特徴の影響で、湿気を吸収しやすいので注意しましょう。
アイロンを使って髪をセットしても、すぐ髪がダレてしまう可能性があるので、スプレーなどのスタイリング剤を使って髪をセットしてください。
セットのポイント《3》分け目はジグザグ分け
髪の毛が細い猫毛は、どうしてもトップの分け目から頭皮が透けて見える時があります。
これが気になる人は、髪をセットする時にジグザグに分け目を作っておきましょう。
ジグザグ分けは、頭皮が透けて見えにくくなるテクニックのひとつです。
誰でも簡単にできるので、毛量に自信がない人は試して損はありません。
猫毛のデメリットをカバーする方法とアイテムの選び方
猫毛のデメリットをカバーするためには、ドライヤーの使い方が重要になります。
まず髪を乾かす時に、トップだけは根元を浮かすように手で掴みながら乾かしてください。
髪を乾かしながらふんわりとなるようにセットできれば、猫毛のボリュームの問題はカバーできるでしょう。
それと同時に、猫毛に合わせたアイテム選びができるようになれば、よりおしゃれな髪型にセットしやすくなります。
どれも髪が重くなりすぎないものを選ぶことがポイントです。
より具体的な選び方をまとめてあるので、猫毛の人は参考にしてみてください。
選び方《1》シャンプー
猫毛の人が困るのは、髪のボリュームだと紹介しました。
これをカバーするのに重要になるのがシャンプー選びです。
シャンプーは皮脂を洗い流すものですが、選び方次第で猫毛のメリットであるふんわり感が損なわずに、バランスのいい髪型をキープしやすくなります。
そこでが次の成分です。
アラニン系洗浄成分は、程よく強めの洗浄成分です。
洗浄力が程よく強いと、皮脂が適度に洗い流せて物理的に軽くなり、ふんわり感が出やすくなります。
しかしシリコンが含まれているシャンプーを選んでしまうと、表面にコーティングができてふんわり感が出ません。
アラニン系の洗浄成分の良さを出すためにも、ノンシリコンのシャンプーを選びましょう。
さらに加水分解ケラチンなどの、髪のハリやコシが出やすい成分が含まれていると、猫毛のメリットが引き立ちますよ。
選び方《2》トリートメント
猫毛は、髪の毛が細いため、ダメージを受けやすいといった特徴も持ち合わせています。
乾燥しやすいので、できるならトリートメントで保湿をして、ケアしていきたいところです。
しかしトリートメントの中には、しっとりしすぎて重く感じるものも少なくありません。
猫毛のデメリットが際立ってしまうので、トリートメントを使うのなら、仕上がりが軽いものを探しましょう。
表面をコーティングできるシリコンは、なるべく少量になっているものを選ぶと安心です。
さらにホホバオイルなどの、軽い仕上がりのオイル成分が多く含まれているトリートメントも選んでみてください。
ちなみに、トリートメントとコンディショナーのどちらかがいいかわからない人もいるかと思います。
猫毛ならトリートメントを選びましょう。
毛先のダメージを受けやすい猫毛は、髪の補修ができるトリートメントで、コーティングをしながら髪の補修もできるからです。
トリートメントは髪のダメージを補修できますが、コンディショナーは表面のみケアします。
トリートメントの多くはコンディショナーと同じ効果も得られるので、トリートメントを普段使いしても問題ありません。
※引用:DEMI LABO(デミラボ)より
アウトバストリートメントを使うのなら、ヘアミストのような水分が多いものを選ぶと、髪が重くなりすぎません。
つまり猫毛でトリートメントを付けるのなら、軽い仕上がりのものを選ぶと大きな失敗はないでしょう。
選び方《3》スタイリング剤
スタイリング剤に関しても同じです。
猫毛のふんわり感を崩さないためにも、軽めのテクスチャーのスタイリング剤を選ぶようにしてください。
・ワックスを使うならミルクタイプ
・バームを使うならシアバターベース
・べたつきの少ないヘアオイル など
軽い仕上がりのスタイリング剤を選んだとしても、湿気によってトップが潰れる可能性もあります。
そうならないためにも、スプレーを使ってキープ力を維持することも忘れないようにしましょう。
猫毛におすすめのシャンプー4選
猫毛のデメリットであるボリュームが出しにくく、ダメージを受けやすいといったところをカバーしやすいシャンプーをまとめてあります。
洗浄成分としては、程よい洗浄力のラウロイルメチルアラニンNaがメインに含まれたシャンプーをできるだけ探してみました。
ちょうどいいシャンプーがなかなか見つからない人は、参考にしてみてください。
ちふれ アミノシャンプー 400ml ¥1,320(税込)
ちふれのアミノシャンプーは、洗うことに特化しています。
成分数がかなり少なく、洗浄成分はラウロイルメチルアラニンNaとコカミドプロピルベタインのみです。
程よい洗浄力があるので、猫毛の人でも安心して使えるでしょう。
ただし、それ以外の補修成分などが含まれていません。
つまり、保湿成分や補修成分が含まれていない分、さっぱりとした仕上がりを求める人にはちょうどいいでしょう。
とはいえ、大きな失敗はしない代わりに、仕上がりは選ぶトリートメントに左右されるので、しっかり自分に合ったトリートメントを選んでください。
LUFT ケア&デザインシャンプー 500ml ¥2,178(税込)
LUFTのケア&デザインシャンプーは、程よい洗浄力のため、猫毛の人も使いやすくなっています。
しかも加水分解ケラチンなどの補修成分や、ココイル加水分解コラーゲンなどの保湿成分も豊富です。
ヒマワリ種子油などのボタニカル成分も含まれており、頭皮が敏感な人も安心して使えるでしょう。
ただし、洗浄成分が少しだけ多く、毛先にハイダメージを抱えている人は、物足りなく感じるかもしれません。
猫毛の人はダメージを感じやすい髪質なので、自分に合ったトリートメントは用意しておくと安心です。
ハグム ナチュラルシャンプー 500ml ¥3,740(税込)
ハグムのナチュラルシャンプーは、エイジングによって猫毛に悩んでいる人におすすめのシャンプーです。
リンゴ果実培養細胞エキスなどのエイジング成分で、頭皮のケアもしやすくなります。
また、その他のラベンダー油などの天然成分も豊富で、臭い対策も可能です。
抗菌作用も期待できるので、加齢臭が気になる人はハグムのナチュラルシャンプーを試してみてください。
もちろん保湿成分も含まれているので、パサつきが気になる人でも安心して使えますよ。
シェノン プレミアムシャンプー 500ml ¥4,950(税込)
シェノンのプレミアムシャンプーは、髪を染めてダメージを感じる人にちょうどいいシャンプーです。
加水分解ケラチンなどの髪の毛の補修成分はもちろん、ヘマチンなどのハリやコシを助ける成分も含まれています。
頭皮の状態を整えるグリチルリチン酸ジカリウムも配合されているので、頭皮が荒れていて不安な人も試してみましょう。
ヘアカラーで頭皮がアルカリに傾いていてもクエン酸が含まれており、弱酸性に戻す力もあります。
髪を染めて元気のない髪をなんとかしたいのなら、試す価値があると思っていいでしょう。
猫毛におすすめのトリートメント3選
猫毛の人は、毛先にダメージを感じやすく、トリートメントで保湿をしたほうが安心です。
ただし、しっとりしすぎて重すぎるトリートメントを選ぶと、髪が潰れてセットがしにくくなります。
軽く仕上がるトリートメントや、ヘアミストも一緒に使うと、ちょうどいい仕上がりに近づくでしょう。
その中でもおすすめのトリートメントを3つまとめてあります。
アクセス ナビりふれトリートメント 250g ¥3,300(税込)
しっとりしすぎて、重すぎるトリートメントが苦手な人は、アクセスのナビりふれトリートメントを試してみましょう。
コーティング剤が少ないため、髪が重くなりすぎないからです。
それでもジラウロイルグルタミン酸リシンNaなどの補修成分が豊富で、猫毛でありながらダメージ毛の人でも使えます。
自然なサラサラ感を求めている人は、1つ持っておいて損はありません。
ジョンマスターオーガニック R&Aヘアマスク 148ml ¥4,950(税込)
ヘアカラーやパーマなどの施術をしてダメージを抱えた猫毛の人は、このヘアマスクを試してみましょう。
パサついた髪も、水の代わりにアロエベラ液汁が配合されていて、程よい保湿力を実感できます。
さらに、天然オイル成分で程よく自然にコーティングもできます。
広がった髪も、落ち着かせてくれるでしょう。
乳酸やクエン酸によって、毛先を弱酸性に中和してくれるところも魅力のひとつですね。
La Sana 海藻 シルキー ヘアスプレー 180ml ¥2,420(税込)
シルキー ヘアスプレーは一見するとただのヘアミストのように見えますが、ドライヤーの熱による乾燥から守ってくれます。
しかも、紫外線からのダメージもカバーできるので、外出先でも使ってみましょう。
また、加水分解ケラチンなどの補修成分はもちろん、加水分解シルクのような指通りをよくする成分まで配合しています。
軽い仕上がりというところもポイントなので、猫毛でパサつきが気になる人は試してみてください。
猫毛におすすめのスタイリング剤3選
猫毛の人は、スタイリング剤選びも重要になります。
しっとりしすぎて重くなりがちなスタイリング剤は、なるべく控えるようにしましょう。
ミルクタイプや、髪が固まって髪型をキープしやすいスプレータイプの2種類をまとめてあります。
ザ・プロダクト ヘアワックス 42g ¥2,178(税込)
ザ・プロダクトのヘアワックスは、バーム感のあるスタイリング剤です。
使われている成分は、シアバターをメインに作られており、どれも天然成分ばかりになっています。
頭皮にもやさしいので、敏感肌の人でも安心して使えるでしょう。
ただしワックス感も強いので、付けすぎると重みを感じてしまうかもしれません。
少量ずつ髪に付けて、質感を調整しながら使うと、猫毛でもおしゃれな髪型をセットしやすくなりますよ。
デミ ウェーボ スプリングパフ 200g ¥1,452(税込)
猫毛のふんわり感を残しながら、セット力も出したい時は、デミのウェーボ スプリングパフがおすすめです。
フォームタイプ特有のガチガチ感もおさえられていて、自然な束感を出せてしまいます。
パーマをかけていればカールが出やすく、セットも楽になる点もポイントです。
猫毛とパーマは相性がいいので、このフォームと一緒におしゃれを楽しんでみましょう。
ミルボン ディーセス エルジューダ エマルジョン 120g ¥2,860(税込)
CMADKといわれるケラチンたんぱく質成分で毛先の補修ができるのが、ディーセス エルジューダ エマルジョンのポイントです。
ミルクタイプなのでスタイリング剤としても重くなりすぎず、その上で髪の補修までできてしまいます。
髪の毛内部に程よく浸透してくれるので、自然に仕上がってしまうところも大きなメリットといえるでしょう。
ミルボンという大手だけに、ディーセス エルジューダはたくさんの種類を作ってくれています。
その中でもエルジューダ エマルジョンは、猫毛の髪質にちょうどよく作られているので、ヘアミルクを探している人は試してみてください。
さいごに
猫毛は、細くてやわらかい髪の毛を指します。
どうしても猫毛の特性上、髪型の選び方やセットのやり方次第で、トップが潰れて髪型全体のバランスが悪く見えてしまうことも少なくありません。
毛先に動きが出しやすい髪型選びや、軽めに仕上がるアイテム選びができるように意識しましょう。
細くてやわらかい髪質を活かした髪型が作ることができれば、垢ぬけた印象を簡単に作れるようになりますよ。