「シャンプーで頭皮が荒れてしまう…敏感肌でも使うことができるシャンプーは?」
「頭皮のかゆみとフケを解消したい…」
「頭皮の乾燥と髪のパサつきが気になる」
と感じている方は多くいらっしゃいます。
今回は、 低刺激系シャンプーの効果や低刺激系シャンプーをどのような方におすすめできるのかについて紹介します。
また、現役美容師が厳選した 低刺激系シャンプーも最後にお伝えします。
この記事に登場する専門家
美容師
加藤亮平
美容師/美容師免許所持。山梨大学電気電子工学部卒。ベルエポック美容専門学校通信課卒。美容師歴14年の経験を持ち、メンズに特化した頭皮環境や薄毛に関する知見を持っている。Twitter:@ryohei2650
低刺激系シャンプーとは?
低刺激系シャンプーの特徴は、一般的なシャンプーと比べて、洗浄成分が優しいものが配合されていることとその他含まれる着色料や防腐剤等、添加物においてもこだわって作られているということです。
シャンプーは頭皮に直接つけて使用するもののため、髪の毛を綺麗に洗うだけでなく頭皮の汚れを落とす役割があります。
とはいえ敏感肌や乾燥肌の方など外部から刺激に弱い方は、シャンプーによってかゆみやふけ、炎症、湿疹、皮脂の過剰分泌などの頭皮トラブルを招く原因にもなりかねます。
低刺激シャンプーは頭皮への刺激が小さい洗浄成分が配合されているため、そのような頭皮トラブルの改善をしてくれます。
頭皮の炎症はなぜ起こる?
頭皮のかゆみやベタつきフケなどの自覚症状がある場合は頭皮が炎症を起こしている可能性があります。
その原因として3つご紹介します。
強い刺激によるバリア機能の低下
私たちの皮膚にはバリア機能があります。
頭皮に合わない成分を含んだシャンプーやトリートメント、コンディショナー、整髪料の強い刺激によって「刺激芸接触皮膚炎」という炎症を起こします。
皮膚常在菌による炎症
頭皮が乾燥することで皮脂が過剰に分泌し、それを栄養源とする皮膚常在菌である「マラセチア菌」が繁殖することによって頭皮の炎症が引き起こされます。
マラセチア菌は皮脂に含まれる成分「トリグリセド」を遊離脂肪酸へと分解します。
その遊離脂肪酸が皮膚炎の原因になっていると考えられています。
刺激の強いシャンプーの過剰使用
洗浄力の強すぎるシャンプーの使用、過剰に何度もシャンプーをすることで頭皮のバリア機能が低下し、皮膚のひび割れ皮が剥け始めます。
この結果アレルゲンや微生物が侵入し、アレルギー反応や感染症を起こしやすくなり頭皮が炎症を起こすと言われています。
頭皮の炎症を抑える・防ぐ方法
ストレスをためない
ストレスを感じることで自律神経が乱れて血管が収縮し、血行が悪くなることで頭皮に栄養が行き渡りにくくなります。
これによってターンオーバーの周期が乱れてしまい、頭皮のバリア機能が低下し頭皮の炎症を引き起こします。
普段から適度な運動や気分転換の時間を設けるなど、ストレスをためないようにしましょう。
ドライヤーを長時間使用しない
頭皮の乾燥を防ぐためにドライヤーをあてる時間をなるべく減らすことです。
ドライヤーの熱風でも頭皮は乾燥するため、使用する際はなるべく頭皮から離して使うことや、使用時間を抑えるためにタオルドライをしっかりしておくことが重要です。
洗浄力が強すぎるシャンプーの使用を控える
洗浄力が強すぎるシャンプーも頭皮に刺激を与えてしまいます。
頭皮の皮脂汚れを落とすためにはある程度の洗浄力は必要ですが、洗浄力が強すぎることで必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮のバリア機能を低下させてしまいます。
低刺激シャンプーを使うことで頭皮への負担を軽減することができます。
低刺激系シャンプーをおすすめできる方の特徴
フケやかゆみに悩んでいる方
フケやかゆみが気になる方は、ターンオーバーの乱れやストレスや運動不足、偏った栄養バランスなどの原因が考えられますが、洗浄力の強いシャンプーによる皮脂の取りすぎである可能性もあります。
目に見えてわかるフケやかゆみにお悩みの方は、低刺激シャンプーを使うことをおすすめします。
乾燥肌の方
ドライヤーの後にかゆみが出たり、頭を軽く叩いただけで白い粉のようなフケが出てくる方は頭皮が乾燥している可能性があります。
また、冬場の乾燥した時期になると抜け毛が増えるという方も乾燥肌である傾向にあります。
これらの症状がある方もまた低刺激シャンプーの使用をおすすめします。
低刺激系シャンプーの効果
洗浄力がマイルドな低刺激シャンプーを使うことで、頭皮の皮脂を取りすぎず乾燥を抑えて程よく潤いを保ち、健やかな頭皮環境を維持することができます。
頭皮の乾燥を防ぐことは、フケやかゆみを抑えることができるだけでなく、血行不良も防ぐことができるため、健やかな髪の毛を育てるということにも効果的です。
また、低刺激シャンプーには頭皮トラブルの元になる香料、シリコン、防腐剤などが入っていないことが多いため、すすぎ残しによる頭皮トラブルも回避することができます。
反対に、洗浄力の強いシャンプーは頭皮だけでなく、髪の毛の水分や油分までも必要以上に奪ってしまい、絡まりや広がり、パサつきの原因にもなります。
そのため、カラーやパーマ、乾燥による髪のダメージが気になる方にも低刺激シャンプーはおすすめです。
低刺激系シャンプーの選び方
洗浄成分がアミノ酸系のものを選ぶ
シャンプーには頭皮の汚れを落とすために「洗浄成分」が含まれています。
お湯だけでは落としきれない皮脂汚れを落とすためには必要なものでありますが、中には洗浄力が強すぎるゆえに頭皮に負担をかけてしまうものがあります。
主な洗浄成分は大きく分けて刺激の強い「高級アルコール系」、ヘアケア要素の少ない「石けん系」、そして程よい洗浄力と保湿力を持った「アミノ酸系」の3つがあります。
「ラウレス硫酸Na」や「ラウリル硫酸Na」などの表記がある高級アルコール系を洗浄成分とするシャンプーは刺激が強く、頭皮環境をさらに悪化させてしまう危険があります。
乾燥肌や敏感肌でお悩みの方は、頭皮に必要な皮脂を残しつつ保湿効果もある、低刺激な「アミノ酸系」を洗浄成分とするシャンプーを選びましょう。
髪や肌を構成しているタンパク質の元となっているアミノ酸は、低刺激で地肌に優しく、保湿性が高いのでおすすめ。
とはいえシャンプーのパッケージにアミノ酸系と書かれているわけではありません。
目安となる成分は「ココイル〜」「ラウロイル〜」と表記があるものがアミノ酸系を洗浄成分とするシャンプーです。
有効成分が含まれている医薬部外品を選ぶ
頭皮環境を第一に考えて作られているスカルプシャンプーもおすすめです。
スカルプシャンプーには頭皮の汚れを落として保湿をするというのはもちろん、皮脂の過剰分泌を抑え血行促進効果もあります。
その中でも医薬部外品にあたる薬用シャンプーは、頭皮環境を健やかに保つための有効成分が含まれています。
フケやかゆみが気になる方は「ピロクトンオラミン」「サリチル酸」が含まれているもの。
肌荒れが気になる方は「グリチルリチン酸ジカリウム」「アラントイン」「酢酸DL-αートコフェロール」が含まれているものがおすすめです。
とはいえ薬用シャンプーは長期的に使い続けると頭皮トラブルを悪化させてしまう恐れがあるため、頭皮に異常を感じた際は使用を控えましょう。
ノンシリコンシャンプーを選ぶ
シリコンは髪の表面をコーティングすることでツヤを出し指通りを良くする働きがあります。
とはいえシリコンの配合量が多かったり、シャンプーを洗い残してしまうことで、毛穴が詰まってしまうなどの頭皮トラブル原因にもなります。
洗浄成分が低刺激であればそれほどシリコンは必要ではありません。
つまり、シリコンは強い洗浄成分のシャンプーに多く含まれています。
シリコンを配合しないノンシリコンシャンプーであれば過剰な洗浄力は不要なため、頭皮を健やかに保つことができます。
低刺激系シャンプーに関する注意点
すすぎ残しがないようにしっかり洗い流す
低刺激シャンプーといえど、洗浄成分が残ってしまうことで頭皮や毛穴にダメージを与えてしまいます。
すすぎ残しがないようにしっかりと洗い流すということは大前提です。
高級アルコール系や石けん系の洗浄成分に比べて洗浄成分が弱い分、ヘアスプレーやワックス等のスタイリング剤をたっぷり使用した場合は汚れが落ちにくく、頭皮や髪に残ってしまう可能性が高いので注意が必要です。
保湿成分や補修成分が含まれているものを選ぶ
また、洗浄成分がマイルドでノンシリコン処方のものは、髪のダメージレベルによっては絡まりやきしみが気になる場合もあります。
その場合は保湿成分や補修成分が含まれているものを選ぶようにしましょう。
植物由来成分や天然由来の香料が含まれているものは、地肌や髪の毛に優しいといっても植物アレルギーを持っている方だと刺激になる場合があるので注意が必要です。
美容師が選んだ!低刺激系シャンプーおすすめ10選
※このランキングは美容師(毛髪診断士、ORGANIQUE MAGAZINE編集部員)個人の主観に基づいて作成されています。
※*価格は公式価格で表示
1.ハーバルリーフ オーガニックシャンプー 300ml ¥2,305(セットのため半額にして算出・税込)
ハーバルリーフ オーガニックシャンプーは、フランスの国際オーガニック認定基準のオーガニックエキスを配合した天然由来のシャンプーです。
手荒れで悩む美容師と共同開発、手が荒れた美容師さんも使える処方なので、敏感肌の方もちろん、赤ちゃんを全身洗えるほどに優しいシャンプーです。
また髪や頭皮をすこやかに保つ、植物由来エキスを32種類も配合しており、頭皮環境を整えてくれます。
抗炎症作用があるグリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)が使用されているので、頭皮の炎症やかゆみが気になる方にもおすすめです。
またビタミンEが豊富なアルガンオイル(アルガニアスピノサ核油)を使用しており、保湿はもちろん、血行促進やエイジングケアが期待できます。
そのため頭皮の乾燥からかゆみが生じている方にもおすすめです。
シリコン、パラベン、アルコールなど15種の成分を無添加なのも、頭皮ケアという視点で安心です。
ラベンダー、オレンジ、レモンの天然の精油を使用した香りは、リラックス効果も期待できます。
今なら公式ページからの購入で、コンディショナー、シャンプーブラシとのセットが20%OFFの4,610円になります。この機会にぜひお試しになってみてください。
2.haru kurokami スカルプ 400ml ¥4,070
100%天然由来のノンシリコンシャンプーで頭皮に優しい低刺激シャンプーです。
ソープナッツエキスが古い角質を柔らかくし、ヤシ由来の洗浄成分が濃密な泡ですっきりと汚れを洗い流してくれます。
美容成分も豊富に含まれているため、ノンシリコンではありながらサラサラとした質感に仕上がります。
3.イオ二ート エッセンスVシャンプー 500ml ¥5,060
食生活で不足しがちな天然ミネラルを20種類以上配合しているため、毛髪や頭皮に必要な栄養をダイレクトに補給することができ、赤ちゃんからお年寄りまでお使いいただける低刺激タイプのシャンプーです。
たっぷりの泡で髪と頭皮を優しく洗い、洗い流す前に3分ほどそのままにしておくことでシャンプーの洗浄成分が浸透し、清潔な頭皮に導き潤いを与えます。
4.ボタニスト ボタニカルシャンプー モイスト 490ml ¥1,540
シリコンや合成着色料などを使用せず、アミノ系洗浄成分で優しく洗い上げる植物由来のシャンプーです。
保湿成分として「オリーブ葉エキス」や指通りを良くする「シルバーライムエキス」、洗いながらも保湿する効果のある「吸着保水成分」を配合しているため安心して使うことができます。
アプリコットとジャスミンの香りの香りがリラックス効果も促します。
5.いち髪 ナチュラルケアセレクトモイストシャンプー 480ml ¥1,045
天然由来成分が90%以上で合成着色料、硫酸系界面活性剤不使用。
アミノ酸系の洗浄成分を使用したノンシリコンシャンプーです。
しっかりとした泡が髪の毛を包み込み、ユズ果実エキスによって補修効果や保湿効果を期待することができます。
6.ベルーガ プレミアムアミノシャンプー 400ml ¥4,580
アミノ酸系の洗浄成分を使ったノンシリコンシャンプーです。
18種類のアミノ酸系美容液を配合しているため、髪の内側からしっかり補修しハリコシを与えます。
カラーやパーマを繰り返したことによるダメージを改善し、まとまりのある質感にしたい方にはおすすめです。
7.KAMIKA黒髪クリームシャンプー 400ml ¥6,380
90%以上天然由来成分でできている低刺激シャンプーです。
高保湿成分である「リピジュア」をはじめ3種類のオイルが配合されている上に、「ラウレス硫酸系洗浄成分フリー」「紫外線吸収剤フリー」「合成色素フリー」「パラベンフリー」「鉱物油フリー」と、気になる成分が不使用なので、フリー敏感肌の方でも安心して使えます。
日本人の黒髪に注目した処方であるため、白髪染めの仕上がりを長く持続させたい方にもおすすめです。
8.グレース ナチュラルヘアER シャンプー103 980ml ¥3,520
髪に優しい弱酸性の成分と天然ハーブの毛髪保護成分によって、頭皮と髪をすっきりと優しく洗い上げます。
海藻エキスや海泥など天然由来成分も含まれているため健やかな美髪を目指す方にはおすすめです。
9.Shahram Mesri. ザ・シャンプー 380ml ¥6,600
天然原料を多く含むシャンプーなので、赤ちゃんから大人まで、そして髪の毛だけでなく顔のクレンジングにも使えるほど低刺激です。
保湿成分としてグリセリンやアロエエキスなど植物エキスを豊富に含んでいるため、しっとりと洗い上げたい方にはおすすめです。
10.THREE スリー スキャルプ&ヘア リファイニング シャンプー 250ml ¥3,960
アミノ酸系の洗浄成分とリッチな泡で、髪の毛を低刺激かつ優しく洗い上げます。
自然由来の豊富な保湿成分を配合しているため、きしむことなくしっかりとキューティクルを守り、指通りのいいシルキーな仕上がりに導いてくれるため、パーマやカラーリングによる強いダメージがある方でも安心して使える処方になっています。
最後に
今回の記事では、おすすめの低刺激系シャンプーについて紹介してきました。
低刺激系シャンプーは、優しい洗浄成分を使用したものが多く、乾燥などの頭皮トラブルを防いでくれるので、乾燥によるフケやかゆみに悩んでいる方におすすめです。
成分を重視して選ぶことも大切なので、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
参考文献
・頭皮の湿疹はシャンプーが原因? 見直すべき3つのポイントは?
・6人に1人が頭皮トラブル!?頭皮湿疹の4つの原因とは?
・頭皮乾燥の原因&対応方法を徹底解説! おすすめの高保湿シャンプーやオイルも